2006 Fiscal Year Annual Research Report
機械的圧縮ストレスがヒト顎関節滑膜細胞へ及ぼす骨代謝作用における分子生物学的解析
Project/Area Number |
18592196
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
高野 裕史 秋田大学, 医学部, 助手 (30282172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 哲 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60226850)
宮本 洋二 秋田大学, 医学部, 教授 (20200214)
福田 政幸 秋田大学, 医学部, 助教授 (20272049)
永井 宏和 秋田大学, 医学部, 講師 (50282190)
中田 憲 秋田大学, 医学部, 助手 (50400510)
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Keywords | 歯学 / 細胞・組織 / ストレス |
Research Abstract |
平成18年度の研究計画・方法では、顎関節鏡視下手術、顎関節開放手術に際し得られたヒト滑膜組織得を用い、滑膜細胞を分離、培養し、実験に供する予定であった。しかし、滑膜組織の安定供給が得られないこと、患者によって個人差があり正確なデータが得られない可能性があることから、予備実験として、ラット膝関節から滑膜組織を採取、細胞を単離、培養し、圧縮ストレスを加える実験を始めた。 実験1:顎関節滑膜細胞の採取、単離と圧縮負荷による培養 (1)滑膜細胞の培養 1)Sprangue-Dawley rats(7週齢、250〜350g)の膝関節より滑膜組織を採取した。 2)滑膜組織を酵素(コラゲナーゼ、ヒアルロニダーゼ、0.25%trypsin)にて消化、滑膜細胞を分離した。 3)得られた細胞をウシ血清を含んだ培養液中で培養した。 (2)圧縮負荷を加えた培養 1)培養滑膜細胞を6well培養プレートに播種し、サブコンフルエントの状態まで培養。 2)計量の後、滅菌した特製ガラスシャーレを細胞上に置き圧縮刺激を加えた。 特製ガラスシャーレ内におもりを入れ、負荷を増減させる(1.0、2.Og/cm^2)。 圧縮負荷を加えた培養滑膜細胞はtotal RNAを抽出し、RT-PCRにてCOX-1,2,TNF-α,IL-1βのmRNA発現を確認した。 結果: ・圧縮ストレスはTNF-α mRNAの発現を誘導し、恒常的に発現するCOX-2 mRNAの発現を増強させた。 ・IL-1β,COX-1については圧縮ストレスを加えても発現に変化はなかった。 ・圧縮ストレスによるCOX-2 mRNA発現の増強はCyclooxygenase阻害剤であるインドメタシンによって抑制さたがTNF-α mRNAの発現誘導はインドメタシンの添加に影響はなかった。
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