2006 Fiscal Year Annual Research Report
NF-κBシグナリング制御による口腔癌に対するリンパ管新生阻止療法の開発
Project/Area Number |
18592221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
東 雅之 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (20144983)
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Keywords | 口腔癌 / VEGF / リンパ管 / 転移 / NF-κB / プロテアソーム阻害剤 |
Research Abstract |
造腫瘍性口腔扁平上皮癌細胞株であるB88細胞、BHY細胞、およびHNt細胞を用いた解析より、以下の結果を得た。 1.B88細胞、BHY細胞、およびHNt細胞におけるNF-kB活姓をElectrophoretic mobility shift assayにて検索したところ、BHY細胞において最も活性が強く、続いてHNt細胞、B88細胞の順であった。 2.B88細胞、BHY細胞、およびHNt細胞におけるVEGF-A mRNA、VEGF-C mRNA、VEGF-D mRNAの発現をReal-time RT-PCR法にて解析したところ、VEGF-A mRNAではBHY、HNt、B88の順に、またVEGF-C mRNAにおいてはHNt、BHY、B88、さらにVEGF-D mRNAにおいてはHNt、BHY、B88の順に発現が確認された。 3.上記1と2の結果より、VEGFアイソフォームのうち、NF-kBにより厳密に発現調節をうけているアイソフォームはVEGF-Aであることが明らかとなった。また、BHY細胞はVEGF-A高発現系であり、HNt細胞はVEGF-CとVEGF-D高発現系であることが判明した。 4.B88細胞に変異型IkB-a cDNAを導入した細胞クローンを樹立した。これら細胞クローンにおいてはVEGFの発現が親株細胞に比較して有意に低下していた。また腫瘍周囲のリンパ管数も有意に減少していた。 5.B88細胞をBortezomibにて処理することにより、NF-kB活性の低下がみられた。また、担癌ヌードマウスをBortezomibにて処理することにより、腫瘍増殖とリンパ管新生の抑制が確認された。
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Research Products
(3 results)