2006 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病によるアテローム性動脈硬化症の惹起・促進メカニズムの解明と原因因子の同定
Project/Area Number |
18592263
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
湯本 浩通 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (60284303)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中江 英明 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (30227730)
尾崎 和美 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90214121)
高橋 加奈子 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (80403715)
高松 夏子 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (90403716)
|
Keywords | 歯周病 / 動脈硬化症 / 歯周病関連細菌 / 細菌感染 / 炎症 / マクロファージ / スカベンジャーレセプター / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
歯周病関連細菌の主要な菌種であるP.gingivalisからCloningしたheat-shock protein(hsp)遺伝子を含むplasmid DNAを大腸菌に導入し、MBP融合HSP蛋白質として大腸菌内で誘導発現させた。発現させた組換えHSP蛋白質を可溶性画分として抽出し、その後Affinity column chromatographyによる精製を行い、Factor XaによりMBPとの結合を切断し、最終的にIon exchange chromatographyにより分画してrecombinant HLPを得た。現在、P.gingivalis hlp遺伝子欠損株の作製と精製recombinant HLPの機能をマウスのマクロファージ細胞株を用いて解析する事を試みている。 またP.gingivalisは、病原因子としてその菌体表層に2種類の線毛を発現させている。既に作製しているこれらの線毛遺伝子欠損株とその親株を培養後、マウスのマクロファージ細胞株を刺激して、アテローム性動脈硬化病巣に中心的な役割を演ずるマクロファージの泡沫細胞(Foam cells)への分化過程で最も重要な現象の1つである脂質(酸化LDL)のuptakeに関与する酸化LDL受容体群の発現誘導をRT-PCRにて遺伝子レベルで解析した。その結果、SR-A, CD36やLox-1の遺伝子発現誘導が認められた。これらの発現誘導は、熱処理したP.gingivalis死菌体でも認められた。現在、蛋白レベルでの酸化LDL受容体群の発現レベルを解析すると同時にLDL uptakeによる細胞内の脂質レベルをOil-red Ostainingによる脂肪滴の形態観察とNile Red処理による蛍光強度をFACSにて解析中である。
|
Research Products
(4 results)