2006 Fiscal Year Annual Research Report
造血幹細胞移植を主体的に受けるための患者支援プログラムの臨床導入と評価
Project/Area Number |
18592382
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
森 一恵 大阪府立大学, 看護学部, 助教授 (10210113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 操子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (50035333)
河野 あゆみ 大阪市立大学, 医学部看護学科, 教授 (00313255)
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Keywords | 造血幹細胞移植 / 患者支援プログラム / 看護学 / 癌 / 移植・再生医療 / 患者教育 |
Research Abstract |
I.造血幹細胞移植を施行している病院における看護援助の実態の分析 1)造血幹細胞移植を受ける患者に看護師が提供している情報の内容、身体的、心理・社会的側面への援助の内容と方法を明らかにする。対象は、造血幹細胞移植に携わる外来と病棟の看護師で研究参加の承諾が得られた計約20名に移植前の情報提供・援助の内容と方法と課題について面接調査を行い、プログラム導入に際しての看護師のニードとプログラムの周知の際の重点ポイントを抽出した。その結果、移植前の情報提供には無菌室でのうがい、内服の自立といった「セルフケアの必要性」、移植後の精神・心理的支援のための「神経内科の受診」、GVHD予防のための「皮膚乾燥のケア」などの移植前の情報提供項目が抽出された。また、看護師は、患者の癒痛緩和の方法、移植に関する意思決定に関する情報提供に困難を感じていた。(平成18年6月〜9月) 2)造血幹細胞移植を受ける現行のケア提供群の患者における身体的、心理・社会的側面のデータ収集を行う。 対象は、現行の造血幹細胞移植を受ける白血病患者で研究参加の承諾が得られた計約20名とする。調査内容は、移植前の情報提供内容と方法、移植を決定した理由、意思決定の過程、援助の内容と方法についての要望についてオープンエンドの面接調査と尺度を用いて行う。平成18年6月研究代表者所属施設の倫理審査の承認を得、7月調査施設の倫理審査の承認を得た。平成19年3,月末、患者4名に面接調査終了。(平成18年10月〜平成19年9月) II.造血幹細胞移植施行病院における看護援助プログラム導入のための組織の構築 1)造血幹細胞移植に携わる看護師へ患者支援プログラムの周知を行う。外来と病棟の造血幹細胞移植に携わる看護師を対象に、プログラムについての学習会を計6回行い現状では効果的に効率よく行うための方策を次年度考案する。(平成18年10月〜12月) 2)外来診療部門と入院診療部門における看護の役割の明確化を行い、看護援助プログラム導入のための組織を構築する。患者の診療の流れに沿ったプログラムの展開の具体的方法を構築するための看護の役割について意見を取りまとめているが、現在診療報酬の改定などに伴い外来での人手不足から、今後病棟でのプログラム施行を検討。(平成18年10月〜平成19年3月)
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