2006 Fiscal Year Annual Research Report
大学生ピアカウンセラー養成のためのセイファーセックスネゴシエート演劇教材の作成
Project/Area Number |
18592393
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tenshi College |
Principal Investigator |
大石 時子 天使大学, 大学院助産研究科, 教授 (90331470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳原 真知子 天使大学, 大学院助産研究科, 教授
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Keywords | ピアカウンセリング / 大学生 / コンドーム / コンドームネゴシエーション / セイファーセックス / 教材 |
Research Abstract |
初年度である2007年度は、ピアエジュケーションをしている大学生および院生の学校間の枠を超えた交流勉強会(名称:Apeer)を立ち上げ、新しくピア活動を行いたい学生を集めて、2ヶ月に一回ほどのペースで行う交流勉強会を開始した。 来年度も継続的に勉強会を続けることによって、新しい学生たちをピアカウンセラーとして養成するとともに、この交流勉強会を通して、セイファーセックスの演劇のシナリオを考えていく予定である。 また本年度は、演劇構成の基礎データとなる大学生のセイファーセックスに関する行動を調査する目的と、演劇教材の効果をピア活動の中で評価できるような尺度の作成をめざして、アンケート調査を行った。 全国の医療系以外の12大学から1035部を回収、そのうち18才〜23才までの大学生にしぼった有効回答数は914だった。その中で過去一年間に性交経験のあった者は491人で、その80.7%がコンドームを使用していた。コンドーム使用を左右する要因は使用意思、コンドーム所持、使用の提案、リスク認識などであった。女性はコンドーム所持率も使用提案率も男性より有意に低かった(p=0.027)。女性のコンドーム使用率は、相手から提案されると有意に上昇するが男性の使用率には影響力がなかった。男性は女性に比べて相手から提案されても使用しなかった人が有意に多かった(p=0.031)。今までに、コンドーム使用を提案して拒否されたことのある女性は、そのような経験のない女性に比してコンドームを使用していなかった(P=0.015)。以上からセイファーセックスネゴシエーションには女性をempowerすることが課題であり、男性が女性からの提案を受け入れることを教えることも性教育にとって重要であることが示唆された。この結果を国際助産師連盟のGlasgow大会に発表すべく投稿中である。意識や尺度についての分析は継続中である。
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