2008 Fiscal Year Annual Research Report
虐待防止を目指したグループミーティングの継続参加の効果と支援能力の構造化
Project/Area Number |
18592412
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
清水 洋子 Saitama Prefectural University, 保健医療福祉学部, 准教授 (90288069)
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Keywords | 虐待予防 / グループミーティング / 効果 / スキル向上 / こども / 母親 / 保健師 |
Research Abstract |
1.平成19年度に引き続き、虐待予防のグループ支援効果を明らかにするため継続参加者および新規参加者計45名に調査を実施し、継続参加者計29名にWilcoxon検定を実施した。結果、「母親フェイススケール」と「子育ての気持ち」、領域「子育て罪悪感」「子どもとの関係」「両親との関係」「共感・受容・孤独感」「対処」は参加後有意な改善がみられた(p<.05〜.001)。 また、長期間継続参加する効果を事例ごとに検討した結果、母親は各項目について経過の中で多少の改善と悪化を繰り返しながら母子関係やその他の関係の安定を保持している傾向がみられ、参加継続者の支援効果とその特徴が明らかになった。 2.グループ支援経験者(保健師)37名に、グループ支援により期待される効果と支援に必要な能力について調査を実施した。 結果、1)参加者に期待できる効果は「これでいいのだとほっとした気持ちになる(自身の肯定)」が73.0%と最も回答が多く、支援者自身の効果は「グループ支援で学習したことが個別支援の関わりに役立つ」が67.6%で最も多かった。2)支援能力は最終的に8領域計23項目が選定され、さらに各項目の重要度を階層分析法による一対比較調査により検討した結果(整合度0.1未満の26名を分析対象)、上位項目では「事後フォローと評価」が最も高く、「事前準備」、「当日のグループ運営」の順であった。下位23項目では「個別支援を通して母親と信頼関係を築く」「参加者自身がグループ支援を活用する必要性を認知する支援をする」「カンファレンスでグループ支援の振り返りをする」「カンファレンスで参加者への今後の支援の方向性を確認する」「グループ支援の効果を参加者側の視点から評価し参加者と支援者で共有」の順で高く、これらの支援能力は特に重要であると認知されていることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)