2006 Fiscal Year Annual Research Report
地域ネットワーク構築を学習環境のデザインの一部とする地震防災学習
Project/Area Number |
18601009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 雅子 武蔵工業大学, 環境情報学部, 助教授 (00217895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 直樹 武蔵工業大学, 環境情報学部, 教授 (40124177)
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Keywords | 総合学習 / 状況的学習 / アクターネットワーク論 / 地震防災 / 地域 / コミュニティ / ウェブ情報システムNOTA / 情報教育 |
Research Abstract |
本研究では、総合学習をより効果的にするために、実践的なテーマ、地域などを巻き込んだネットワーク作り、活動を活性化する情報システムなどを有機的に結びつけることの意義を検討した。 平成18年度は、1)地震防災をテーマとするカリキュラム・教材作成2)総合学習のための実施校選定3)地域ネットワークの構築、4)テストケースの実践、5)学習用ウェブシステムNOTAのカスタマイズ、6)実践の成果についての評価を目標としていた。それぞれについての成果を報告する。 1)地震防災をテーマとするカリキュラム・教材作成:協力校の教諭や、地域の防災活動実践を行っているNPOの支援を得てカリキュラムを設計することができた。また教材についてはインターネットなどを利用した有効な資料の検索・学習方法を授業課題に組み込む形で、既存の分散する教材・資料のアレンジを試みて、その有効性を確認した。付随して、情報の信頼性の評価についての情報教育も行うことができた。 2)総合学習のための実施校選定:地域の防災活動の共催、横浜市立岡村小学校の1クラスの総合学習への参加など、予想以上の成果を挙げることができた。とくに後者では6年生後期の総合学習の単元として本研究を実施することができた。 3)地域ネットワークの構築:従来から協力関係にある東京工業大学の翠川教授やNPOの支援のほか、地元の自治会・町内会との連携や、児童の防犯教育活動の市民グループとのあらたな連携も可能になった。 4)テストケースの実践:すでに述べたように、実際に小学校の1クラスで授業として実施することができた。子どもたちの学習意欲の促進、自発的な調査学習などに大きな成果が得られた。また次年度に向けたノウハウを蓄積することができた。 5)NOTAのカスタマイズ:大学院生、および学生の協力を得て、学習にとってより効果的なシステムのプロトタイプを作成・検討した。 6)実践の成果についての評価:NOTAを利用することで、子どもたちの成果物が刻々と変化する状況を逐次、観察・記録・分析することが可能になり、ビデオや音声記録による行動観察やアンケート調査とあわせて多面的な評価が可能になった。
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