2008 Fiscal Year Annual Research Report
高校生および勤労者の睡眠不足による過眠に対する午睡導入の実証的研究
Project/Area Number |
18603010
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
内村 直尚 Kurume University, 医学部, 教授 (10248411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 喜一郎 久留米大学, 高次脳疾患研究所, 教授 (20140642)
橋爪 祐二 久留米大学, 医学部, 講師 (30333230)
土生川 光成 久留米大学, 医学部, 助教 (40343701)
山本 克康 久留米大学, 医学部, 助教 (60368925)
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Keywords | 睡眠不足 / 眠気 / 昼休み / 午睡 / 学習 / 運動 / QOL / 睡眠覚醒リズム |
Research Abstract |
【目的】M高校の生徒の平均睡眠時間は5時間45分であり、60%の生徒が十分に睡眠がとれていないと答え、約90%が午後の授業中の我慢できない強い眠気を感じていることが明らかになった。このような高校生の睡眠不足が学習や心身へ悪影響を与えている可能性が推察される。そこで昼休みに午睡(昼寝)を行い、その有効性を検討した。 【方法】昼休みに15分間の午睡を施行する前3年間と施行後3年間のM高校の大学入試センター試験成績、保健室利用者数、心の健康相談数、災害発生件数および部活動実績について比較検討した。 【結果】大学入試センター試験の平均点は午睡実施後明らかに上昇しており、集中力や意欲の向上が推察された。保健室利用者数および心の健康相談数は実施後減少しており、身体の体調不良や心の悩みの訴えが軽減していた。災害発生件数も実施後減少しており、クラブ活動などにおける不注意なけがや事故が少なくなっていることが推察された。また、部活動実績に関しては県大会ベスト16以上の出場数を比較してみると、実施前の27回に比べ実施後は43回と増加しており、クラブ活動に対しても集中力や意欲が向上している可能性が推察された。 【結論】昼休みに15分間の午睡を行うことによって、午後の眠気を軽減させ、集中力や意欲を向上させ、その結果、学習、部活動の成績を上昇させ、また、心身の健康など学校生活を含めた日常生活のQOLの向上につながることが示唆された。
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Research Products
(10 results)