2007 Fiscal Year Annual Research Report
プロテアーゼ受容体PAR-2によるTRPA1チャネルの機能調節メカニズム
Project/Area Number |
18613024
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
戴 毅 Hyogo College of Medicine, 医学部, 講師 (20330441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 光一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10212127)
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Keywords | PAR-2 / TRPA1 / PLC / PIP2 / ion channel / neuron / inflammation / pain |
Research Abstract |
Transient receptor potential A1(TRPA1)は一次知覚ニューロンの小型細胞に発現し、Allyl isothiocyanate(AITC)やCinnamaldehydeによって活性化するチャネルタンパクとして知られ、痛み受容の新しい分子として注目されている。一方、炎症、腫瘍など組織損傷のとき放出されるプロテアーゼがProtease-activated receptor 2(PAR-2)を介して痛みを引き起こす新しい所見が報告された。我々は2004年にPAR-2によるTRPV1の活性増強をJ Neurosci.誌にて報告したが、本研究ではTRPV1と同じファミリーに属すTRPA1とPAR-2の機能的interactionを検討した。昨年度の研究を続き、パッチクランプ法を用いてHEK293細胞やラット後根神経節(DRG)細胞のAITC活性化電流を測定した。TRPA1を発現させたHEK293細胞では、PAR-2選択的なagonistであるSLIGRL-NH2はAITC活性化電流及びCinnamaldehyde活性化電流を増大させた。このような現象は疼痛行動学的実験においても観察された。この増大効果は、phospholipase C(PLC)の選択的inhibitorで抑制できたが、PKC inhibitorは抑制できませんでした。細胞内PIP2の投与はこの増大を抑制した。これらの結果はPLCの活性化によりPIP2が加水分解され、TRPA1に対する抑制を解くことが考えられた。また、DRGニューロンにおいても同様の所見が観察された。以上のデータはJournal of clinical investigationにて発表された(次ページの研究発表を参照)。
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Research Products
(18 results)