2006 Fiscal Year Annual Research Report
学習者の状況に適したユビキタスラーニング支援システムに関する研究
Project/Area Number |
18650251
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
程 子学 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (40254049)
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Keywords | ユビキタスアプリケーション / ユビキタスラーニング / ユビキタスラードセル / RF-ID / 行動修正理論 / 生活習慣の養成 / 学習支援 / 学習コンテクスト |
Research Abstract |
本研究の目的は実空間における学習の対象物と学習用品に自動認識装置を備えた学習動作データの収集装置を埋め込み、学習者の学習行動に関するデータを収集し、個々の学習者の学習状況(コンテクスト)を把握し、それに適した支援を提供する。一例として、忘れ防止と教育機能を備えた小学生のユビキタスランドセルからユビキタスラーニングの研究に着手した。本年度に第一代のプロトタイプが完成した。 小学生は生活管理能力が弱いので、一般的に物忘れがよくある。これは学生本人だけではなく、特に保護者や先生なども、悩まされ続けている。このランドセルに、RF-IDリーダやセンサー、無線通信などの技術を取り入れて、忘れ防止の機能を実現した。具体的にユビキタスランドセルが物(教科書等)の出し入れの状態を判断できる。そして、無線通信技術を通じて、先生か保護者が作った日程表やその他の要求情報をランドセルへ送信することができる。ランドセルは検知して記録した物の状態と日程表等に記載された要求を比べて忘れられた物が検知できる。もし、忘れ物あれば、学生または保護者に知らせる。 しかし、忘れ防止のランドセルは便利であるから、小学生たちはこの機能に頼りすぎて、自分の生活管理能力を失ってしまう恐れもある。実際に保護者に対するアンケートによると、多数の保護者たちは子供に自分で考えながら、自分の生活を管理して欲しいそうです。これに対して本研究では心理学の行動修正理論を使って支援モジュールを設計した。学生と保護者のアンケートによると、多数の方は、ユビキタスランドセルが保護者と先生を補助し、小学生を導いて、段々生活管理能力を向上させることが可能であると考えられる。 ユビキタスランドセルはユビキタスラーニングの一例として、まだ、未解決の問題があるが、近い将来ユビキタス社会のラーニングアプリケーションの可能性を見せた。将来、ユビキタスラーニングでは、学習のコンテンツや学習のアドバイスのアクセス手段を学習の対象やツールとなるモノ(たとえば、機器、展示品、玩具、学習用具など)に埋め込み、学習者は学習対象となるモノに接近したり、接触したりすることでインタラクションをとりながら学習することができるようになる。
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Research Products
(1 results)