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2007 Fiscal Year Annual Research Report

新聞メディアの重みづけ報道と社会的リアリティ(世論)の誘導の研究

Research Project

Project/Area Number 18653047
Research InstitutionKansai University

Principal Investigator

竹内 洋  Kansai University, 文学部, 教授 (70067677)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 木村 洋二  関西大学, 社会学部, 教授 (30098107)
雨宮 俊彦  関西大学, 社会学部, 教授 (30151129)
吉岡 至  関西大学, 社会学部, 教授 (20248793)
Keywords世論 / 信頼 / 荷重 / ネツトワーク / 社会的現実 / ソシオン / コミュニケーション / 新聞
Research Abstract

本年度は、新聞の見出しに着目した荷重分析の理論的・方法論的検討を行い、以下の3つのテーマに関する報道を対象として取り上げて分析した。また、多重媒介コミュニケーションモデルの理論的精緻化を図り、ネツトワークにおける信頼と不信の荷重変換ダイナミックスについて検討を加えた。
1.地下鉄サリン事件とオウム真理教問題:本分析では、見出しにおける「サリン」と「オウム」という語句の出現頻度と文字面積の大きさを計測し、得られた各値を通時的な荷重グラフに表示することから、朝日・産経・毎日・読売新聞の報道における各紙の視点の違いを明らかにした。さらに、この2つのキーワードの配置に応じて5段階の評点を与え、サリン事件とオウム真理教との意味的な結びつきの強さを定量的に分析した。2.戦後日本における「いじめ」報道:1945〜2007年までの朝日新聞データベースを用い、現在、教育問題として語られる「いじめ」が、戦後から現在に至るまでの報道によって誘導され形成された言説(=「世論」)であることを明らかにし、その時系列的変遷を考察した。「いじめ」と「教育」に関連する意味ネットワークを相互比較することによって、分析におけるキーワードの選定とその意義が示された。3.東アジア問題-東シナ海ガス田の開発:2004年の中国による東シナ海ガス田開発に関する報道をもとに、日中両国の国益に関わる問題について、「ガス」という語を手がかりとして荷重分析を行うことにより、暗黙のうちに示された「国益の優先」と「日中友好」という各紙の立場の違いを明らかにした。記事の見出しに特化した本分析法は、簡便化による分析の即応性が見出された。
本研究によって、客観報道の神話に隠れた荷重バイアスを視覚・データ化し、社会的現実がメディアの重みづけ報道によって相互構築されていく過程を実証的に分析する新しい手法の有効性を検証することができた。

  • Research Products

    (5 results)

All 2008 2007

All Journal Article (5 results)

  • [Journal Article] 革新幻想の戦後史(2)北一輝は戦後も佐渡の英雄だった2008

    • Author(s)
      竹内 洋
    • Journal Title

      諸君 40巻1月号

      Pages: 132-141

  • [Journal Article] 革新幻想の戦後史(3)丸山眞男が隠蔽したインテリの罪2008

    • Author(s)
      竹内 洋
    • Journal Title

      諸君 40巻2月号

      Pages: 130-139

  • [Journal Article] 革新幻想の戦後史(4)大衆をつかみ損ねた民社党の不運2008

    • Author(s)
      竹内 洋
    • Journal Title

      諸君 40巻3月号

      Pages: 198-206

  • [Journal Article] 革新幻想の戦後史(新連載・1)三島由紀夫が描いた都知事選2007

    • Author(s)
      竹内 洋
    • Journal Title

      諸君 39巻12月号

      Pages: 92-101

  • [Journal Article] 新聞見出しにおける「重みづけ」の分析-「東シナ海ガス田開発」をめぐる「ガス」の頻度と面積を中心に2007

    • Author(s)
      板村 英典
    • Journal Title

      関西大学大学院 人間科学 67号

      Pages: 1-22

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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