2007 Fiscal Year Annual Research Report
美術館アウトリーチ活動の経営支援とその学校教育における活用にむけた実証的研究
Project/Area Number |
18653087
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山口 健二 Okayama University, 教育学部, 准教授 (90273424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤木 里香子 岡山大学, 教育学部, 准教授 (40211693)
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Keywords | 美術教育 / 文化社会学 / 美術館経営 / 来館者調査 |
Research Abstract |
研究第二年度である本年度は、美術館ワークショップの調査として、大原美術館の夏休み子供向けイベントである、チルドレンズ・アート・ミュージアムの来館者を調査した。これは昨年度からの継続課題であり、その結果報告は最終年度に一括して行う予定である。本調査により、美術館ワークショップ経営を実証的見地から改善支援をするという本課題の目的にとって、基礎的データが得られることが期待される。 これと平行し、本年度は、あらたなワークショップの企画・実施ならびに検証を二方面で行った。これらのワークショップは、コストを勘案し、岡山大学学内プロジェクトと共同実施の形をとった。 その第一は岡山大学附属図書館の収蔵品を活用したものである。同図書館では、池田家文庫と呼ばれる江戸時代の古書籍・絵図を多数収蔵している(研究代表者と研究分担者はともに、その普及活動を企画する委員会に参加してきた)。その一般公開事業は早くから行われているが、その発展として、学齢児童を対象とする普及事業の企画が待たれていた。そうしたなか、昨年度に試験的な形でその第一回目が実施されたが、本年度はこれを継続的なイベントとすべく、体制整備を図った。具体的には、ワークショップ・プログラムの内容の精査、広報体制の再検討、ワークショップ支援員としての大学生の教育などである。この事業の総括は、本年度、大阪で開催予定の国際美術学会(InSEA)で報告する予定である。 もうひとつのワークショップは岡山県立美術館との連携のもと実施したものであり、同美術館の企画展「表装の美」(平成20年2月26日〜3月23日)と関連する、子ども向けの参加型ワークショップである。本年度はこれを試験的な形で実施したが、来年度は同美術館との継続的な連携体制を整えるべく、目下、ワークショップ運営のあり方について協議中である。 研究の成果発表については、岡山県立美術館の教育普及活動の一環として作成された『美術鑑賞ガイド』の指導効果を検証する調査(調査実施は昨年度)の報告を『美術教育学』に出稿している。
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Research Products
(1 results)