2006 Fiscal Year Annual Research Report
多重反射セル型赤外分析計を用いた小型気球搭載用二酸化炭素濃度自動測定装置の開発
Project/Area Number |
18654082
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
橋田 元 国立極地研究所, 研究教育系, 助手 (00280537)
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Keywords | 気象 / 地球環境システム / 炭素循環 |
Research Abstract |
本研究においては、 ◎小型プラスチック気球あるいは大型ゴム気球で飛揚可能な重量10kg以下の、 ◎上空25kmまでの下部成層圏(低温低圧環境下)で動作可能な±1ppmv以内の精度を有する、 大気中の二酸化炭素濃度連続測定装置の開発を行うことを目的として、次の2課題をあげた。 【課題1】小型赤外分析計(二酸化炭素濃度計)への多重反射セルの適用 二酸化炭素による赤外線の吸収特性を利用した非分散型赤外分析計は、低圧下では分圧の低下により感度が下がるため、光路長を長くできる多重反射方式の小型光学セルを開発し、市販の小型二酸化炭素濃度計の光源、ディテクターを利用して、高感度の二酸化炭素濃度計を製作する。 【課題2】測定装置全体の小型・軽量化 二酸化炭素標準ガス容器、ポンプ、流路切替機構、流量・圧力調整器などで構成されるガスハンドリングシステムの部品を重量および低温・低圧特性の観点から精選する。 平成18年度において、特に課題1に取り組み、 ・ミラー間距離:100mm ・往復回数:10回 ・光路長:2m ・アルマイト製、φ100mm、長さ170mm、重量約2kg の多重反射反射セルの試作に成功した。そして、あらたに制作した専用のミニスペースチャンバー(真空槽)を用いて、低圧下における感度性能試験を開始した。
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