2006 Fiscal Year Annual Research Report
構造制御によるチタン酸ストロンチウムの室温青色発光特性の研究
Project/Area Number |
18655076
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
島川 祐一 京都大学, 化学研究所, 教授 (20372550)
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Keywords | 青色発光 / チタン酸ストロンチウム / ペロブスカイト構造 / 構造歪み / 格子緩和 |
Research Abstract |
SrTiO_3にArビームを照射すると局所的な還元領域が生じ、青色のカソードルミネッセンス、フォトルミネッセンスが起こることを見い出した。このArイオンビームの照射による局所還元領域の僅かな構造変化を放射光X線回折により検討し、酸素欠損層の構造モデルを提案した。このモデルでは、深さ方向の酸素欠損の分布を含めて解析し、再表面での構造歪みが約0.7%であることを明らかにした。さらに、Arイオン照射に加えてペロブスカイト構造のAサイト(Laドープ)やBサイト(Nbドープ)の陽イオンを置換した試料での発光特性を測定し、この発光現象ではTi-3d軌道の電子が重要な役割を果たしていることも明らかにした。 室温青色発光特性の構造制御を行うために、SrTiO_3上に同じペロブスカイト構造のBaTiO_3積層膜を作製した。放射光X線回折を用いた逆格子マッピングの結果から、BaTiO_3の成膜条件によって積層されるBaTiO_3エピタキシャル膜は異なる構造を示し、基板との格子整合を保ったstrained-BaTiO_3と格子欠陥が入り構造歪みを緩和したrelaxed-BaTiO_3が積層できることが明らかとなった。断面TEMによる結果と放射光X線回折からstrained-BaTiO_3とrelaxed-BaTiO_3の割合について定量的に議論できることを示せたのは初めてである。
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Research Products
(3 results)