2007 Fiscal Year Annual Research Report
液相法によるリチウムイオン伝導性アモルファス非金属硫化物塩の合成
Project/Area Number |
18656194
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
辰巳砂 昌弘 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 教授 (50137238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
忠永 清治 大阪府立大学, 工学研究科, 准教授 (90244657)
林 晃敏 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (10364027)
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Keywords | 固体電解質 / 液相法 / 硫化物 / リチウムイオン伝導体 / 全固体リチウム二次電池 / チオ錯体 / コーティング / 薄膜 |
Research Abstract |
これまでに、硫化物系固体電解質材料が、リチウムイオン導電率が極めて高く、電極活物質との間で安定な界面を形成することを見出し、全固体リチウム二次電池用の固体電解質として応用について検討している。電極活物質微粒子をこの硫化物系固体電解質の薄膜でコーティングすることができれば、良好な界面形成によってスムーズな電気化学反応が可能となり、高電流密度の全固体二次電池にそのまま適用できるだけでなく、現在のリチウムイオン二次電池の画期的な高性能化を図ることも期待できる。そこで、本研究では、非金属硫化物リチウム塩の前駆体薄膜を溶液系から作製し、これを用いたリチウムイオン伝導性の高い硫化物固体電解質薄膜の作製条件を明らかにすることを目的として行っている。 特にガラス系で高いリチウムイオン伝導性を示すことがわかっている、Li_2S-P_2S_5系を中心に検討を行った。P_2S_5源として、ジエチルジチオカーバマトリン錯体の合成を試みた。また、Li_2S,P_2S_5,Li_3PS_4およびLi_2S-P_2S_5系ガラスを直接様々な溶媒に溶解させ、これを再析出させることによって、硫化物を得ることについても検討した。Li_3PS_4結晶やLi_2S-P_2S_5系ガラスはトルエンやジメチルスルフォキシドのような溶媒には溶解しないが、ジメチルホルムアミド(DMF)に比較的溶解しやすいことがわかった。よって、これらの硫化物が溶解したDMF溶液は、リチウムイオン伝導性アモルファス非金属硫化物の液相法のよる合成における前駆体となることが示唆された。
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Research Products
(2 results)