2007 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子機能阻害を基礎としたアミノ酸の情報伝達機構の解析
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18658053
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 久典 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (40211164)
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Keywords | アミノ酸 / mTOR / 情報伝達 / IGFBP-1 / 転写因子 / PEPカルボキシキナーゼ |
Research Abstract |
昨年度の研究において、転写因子ATF-4およびボスファターゼPP1cのノックダウンがアミノ酸情報伝達を減弱させることを見いだした。本年度はこれらのさらに上流に位置する伝達経路の関与を明確にする目的で、mTOR経路の上流因子として最近見いだされたhvps34と、これを調節することが示唆されているp150に着目した。ノックダウン効率の検討では、HEK293細胞において、hvps34のmRNAレベルは約30%に、タンパク質レベルは約40%に減少した。一方HepG2においても同程度のノックダウン効率を得ることができた。何れの細胞株においても、p150のmRNAは約30%に減少した。アミノ酸によるmTORの下流にあるp70S6キナーゼのリン酸化はhvps34とp150の何れのノックダウンよっても大きく減弱した。これらのことから、各細胞におけるアミノ酸シグナルの認識にvps34が関わっていることを明らかにし、認識機構の全貌解明に本実験系が有効であることが示された。 一方、前年のDNAマイクロアレイによる解析で、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)の遺伝子をアミノ酸欠乏に対する高応答遺伝子として見いだしたが、この遺伝子の上流域に既知のアミノ酸応答配列に類似した配列が存在することがわかった。この領域を含むレポーターベクターを作成し、転写因子ATF-3やATF-4と共発現させたところ、この領域がこれら因子によって強力な制御を受けていることが示された。このことから、PEPCKはこれまで用いてきたIGFBP-1同様にアミノ酸情報伝達を解析する上での有用なツールとして利用できることがわかった。
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Research Products
(1 results)