2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18658115
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
塚本 康浩 Osaka Prefecture University, 生命環境科学研究科, 准教授 (90305657)
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Keywords | 抗体 / ダチョウ / 免疫組織化学 / 治療 / 診断 |
Research Abstract |
本研究では哺乳類とかけ離れているダチョウに焦点を当て、マウスやウサギでは作製することが出来ない有用抗体を、高精度でかつ大量、さらに均一的に作製する方法を検討した。これにより、ロット差の少ない治療薬および診断薬の供給へと実用化を試みた。具体的には、1)家畜やヒトの疾病に関与する抗原(高病原性鳥インフルエンザH5N1ウイルス、サルモネラ菌、ノロウイルス、犬パルボウイルス)をターゲットとした。その結果、上記病原体に対する中和抗体の大量作製に成功した。インフルエンザ抗体およびノロウイルス抗体に関しては不織布に担持させることで、鳥インフルエンザおよびノロウイルス防御用マスクの開発に成功した。特に高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1の鳥〜鳥の空気感染実験をインドネシア国内のBSL3施設において実施し、ダチョウ抗体担持フィルターが空気感染を100%抑制可能であることを証明した。さらに、パルボウイルス感染犬にダチョウで作製した抗パルボウイルス抗体を投与することで、劇的な治療効果を証明した。2)ダチョウを用いて、インフルエンザウイルス、サルモネラ菌、CD166およびギセリンに対する特異抗体を作製し、Western blotting,ELISAおよび免疫組織化学により各抗原を検出する診断・検出キットのプロトタイプの作製に成功した。特に、CD166抗体により初期肺癌(I・II期)の血液診断が可能となった(検出率90%)。また、高病原性鳥インフルエンザウイルスとヒトインフルエンザウイルス(HIN1,H3N2,B)を同時に識別可能な迅速診断キットのプロトタイプの作製にも成功した。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Development of neutralization antibodies against highly pathogenic H5N1 avian influenza virus using ostrich (Struthino camelus) yolk.2008
Author(s)
Adachi K, Handharyani E, Sari DK, Takama K, Fukuda K, Endo I, Yamamoto R, Sawa M, Tanaka M, Konishi I, Tsukamoto Y.
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Journal Title
Molecular Medicine Reports 1
Pages: 2003-2009
Peer Reviewed
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