2007 Fiscal Year Annual Research Report
せん妄の早期発見、早期治療のための医療スタッフ向け教育プログラムの開発
Project/Area Number |
18659150
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
明智 龍男 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 准教授 (80281682)
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Keywords | せん妄 / リスクマネージメント / 教育 |
Research Abstract |
【目的】本研究では、せん妄の早期発見、早期治療に資するための医療スタッフに対するせん妄教育プログラムを開発することを目的とする。より具体的には、看護師を対象とした「せん妄教育プログラム」を開発し、その実施可能性を検討すること、および本プログラムが看護師のせん妄に関する正しい理解や知識の向上、せん妄患者の早期発見やそのケアに対する自信の改善に寄与するか否かを検討することを目的とする。研究計画初年度の平成18年度には、実施するプログラムの教育用資料および評価方法の作成を行った。 【方法】平成19年度は前年度に作成した資料を用いて、以下の様なせん妄教育プログラムを施行した。 ・対象:名古屋市の地域の中核病院の病棟勤務の看護師を対象とした。なお、本プログラムの対象は、自発的な参加意思を有する看護師のうち「せん妄担当看護師」として各病棟から1-2名程度選抜されたものとし、最終的には計20病棟から32人の参加を得た。 ・せん妄トレーニングワークショップの開催:「せん妄担当看護師」を対象として、せん妄に関する講義、看護師のためのせん妄のスクリーニングツール(NEECHAM confusion scale)の使用法のトレーニング、事例検討、質疑応答、総合討論などの内容を含めたせん妄トレーニングワークショップを2回開催した。 ・せん妄に関するQ&Aコーナー:「せん妄担当看護師」の疑問に答える機会を設けるため、計10回、1回につき2時間のせん妄に関するQ&Aコーナーを設け、せん妄に詳しい精神科医および看護師が質問に応じた。 ・せん妄担当看護師の役割:「せん妄担当看護師」は独自の発案で、各病棟におけるせん妄への取り組みを行った。その際、「せん妄担当看護師」には、前年度に作成されたせん妄プログラムの教育用資料がすべて提供された。 【結果】せん妄教育プログラムは実施可能であった。
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