2006 Fiscal Year Annual Research Report
保健医療分野におけるデータアーカイブ構築のための検証研究
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18659152
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
米林 喜男 新潟医療福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (40053136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 正道 中央大学, 文学部, 教授 (30142326)
藤澤 由和 新潟医療福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (70387330)
濱野 強 新潟医療福祉大学, 社会福祉学部, 助手 (80410257)
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Keywords | データアーカイブ / 二次データ |
Research Abstract |
研究においては、保健医療分野におけるマイクロデータ(個票レベルの調査データ)の二次利用に関して、諸外国の動向を踏まえ我が国の現状と問題点について整理を行ない、調査データの二次利用制度(以下、データアーカイブとする)の構築の可能性を検討することを目的とする。 平成18年度においては、保健医療分野において近年注目を集めているソーシャル・キャピタルに関わる研究を例にとり、保健医療分野における調査データの二次利用に関する試みについて検討を行なった。具体的には、これまでソーシャル・キャピタル研究の調査データの二次利用源として用いられることが多かったWorld Values Survey、General Social Survey、Putnam's public use datasetに焦点をあて、調査データの特性を明らかにすることを通して保健医療分野における調査データの二次利用の仕組みに関する現状分析を行った。 本研究においては、二次データの利用が可能な仕組みをもつ世界価値観調査、GSS、PPUDの3つを取り上げたのであるが、前二者はソーシャル・キャピタル研究に特化した調査研究といったものではなく、ある種包括的な社会科学調査の代表的なものである。その結果、ソーシャル・キャピタルと健康の関連性を探る研究においては、二次データが使われており、一定の成果をあげている現状が明らかとなった。また、そうした研究ではソーシャル・キャピタルを構成すると考えられる「信頼」、「参加」という項目が多く用いられていた。今後はオーストラリアでみられる試みのようにソーシャル・キャピタルに関する項目を直接組み入れた調査とその二次データの公開などは、当該学問領域の国際的な動向や研究の応用可能性を考慮すると異議のある取組みであることが考えられた。
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Research Products
(1 results)