2006 Fiscal Year Annual Research Report
抗リン酸化ペプチド抗体を用いた高感度カルシニューリン活性測定法の開発と臨床応用
Project/Area Number |
18659157
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
乾 賢一 京都大学, 医学研究科, 教授 (70034030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 育子 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (50273446)
増田 智先 京都大学, 医学研究科, 講師 (90303825)
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Keywords | 移植・再生医療 / 抗リン酸化ペプチド抗体 / ELISA測定法 / カルシニューリン |
Research Abstract |
本研究では、臨床応用可能な迅速かつ高感度なカルシニューリン活性測定法の開発を目指して、カルシニューリンの特異的基質であるリン酸化RIIペプチドに対する抗リン酸化ペプチド抗体を作成し、抗体の特異性及びELISA系の測定感度を評価した。リン酸化RIIペプチドのリン酸化部位を含む10残基をエピトープとして免疫し、抗血清を精製後、非リン酸化RIIペプチドカラムによる吸収操作を行い、リン酸化RIIペプチドに対して特異性の高いポリクロナール抗体を採取した。次に、限外濾過カラムを用いて、抗血清とリン酸化RIIペプチドの反応性を調べた。その結果、抗血清と^<32>P標識リン酸化RIIペプチドを反応させた場合、反応液を限外濾過した後の濾液中の放射線のカウントは、ほぼ消失することが確認された。また、反応液に過剰量の非放射性リン酸化RIIペプチドを添加した場合、濾液中の放射線のカウントは、^<32>P標識リン酸化RIIペプチド単独を濾過した後のカウントと同程度にまで増加した。さらに、反応液に過剰量の非リン酸化RIIペプチドを添加した場合では、濾液中の放射線のカウントは、添加する前のカウントと比べ顕著な増加は認められなかった。以上の結果、得られた抗体はリン酸化RIIペプチドに特異的であることが確認された。続いて、抗リン酸化RIIペプチド抗体(一次抗体)をプレートに固相化し、FLAG付リン酸化RIIペプチドを標準物質として、FLAGに対する特異的抗体(二次抗体)と二次抗体に対するHRP標識抗体(三次抗体)を用いたサンドイッチELISA測定系を確立した。FLAG付リン酸化RIIペプチドの定量性を検討した結果、0.125-4ng/mLの範囲で検量線の直線性が確認された。次年度は、今回新たに開発したnon-RI ELISA測定系の妥当性について、従来のRI測定法と比較検討する予定である。
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Research Products
(4 results)