2006 Fiscal Year Annual Research Report
呼気テストによる腸内細菌叢のパターン化に関する研究
Project/Area Number |
18659166
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
中路 重之 弘前大学, 医学部, 教授 (10192220)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅田 孝 弘前大学, 医学部, 助教授 (50311535)
高橋 一平 弘前大学, 医学部, 助手 (70400132)
坂本 十一 弘前大学, 医学部, 講師 (20292146)
辨野 義己 理化学研究所, 微生物材料開発室, 室長 (40087599)
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Keywords | 呼気水素 / 呼気メタン / 発酵 / 腸内細菌 / T-RFLP法 / 食物繊維 / ペクチン / ラクツロース |
Research Abstract |
本研究では、各食物繊維(ペクチン、セルロース、ラフィノース、ラクツロース、難消化性澱粉等)摂取後の呼気中に排出される水素、メタン等を測定し、その結果から大腸内の発酵の有無と程度を推測し、血液型のように腸内細菌叢をいくつのパターンに区分することを目的とする。 平成18年度は、14名の男性ボランティア(平均年齢26.7歳)に対し、以下の実験を行った。 (1)空腹時に試験食(一定の栄養を含んだ基本食+ペクチン20グラム、またはセルロース20グラム、またはラクツロース6グラム)を摂取。 (2)食後、呼気採集バックにて終末期呼気を300cc採集した。この操作を30分毎に、食後15時間まで実施した。 (3)呼気ガス中の水素、メタン濃度をガスクロマトグラフィーにて測定。その際、水素→最大値19ppm以上、メタン→最大値9ppm以上、で陽性と判定。 (4)水素とメタンの発酵の有無(陽性か否か)で各々4パターンに分類。 以上の結果、たとえば呼気水素では、20名は以下のパターンに分類された。 パターン1:セルロースのみ陰性 4名 パターン2:ラクツロ-スのみ陽性 7名 パターン3:ペクチン、セルロース、ラクツロースの三者とも陰性 3名 また、腸内細菌は培養法(13菌種を同定)で同定し、有意な呼気水素の上昇をみる症例では、クロストリジウム菌属の数が多い者が有意に多いという結果を得た。その関連の詳細は現在検討中である。 平成19年度はラフィノース、難消化性でんぷんなどについても検討する予定である。
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Research Products
(4 results)