2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18680040
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
村田 正治 九州大学, 医学研究院, 客員助教授 (30304744)
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Keywords | MRI造影剤 / ナノカプセル / 分子イメージング |
Research Abstract |
画像診断法の発展は疾病の早期発見とその治療効果の改善にめざましい進歩をもたらしている。なかでもMRI(magnetic resonance imaging)は非侵襲・無障害であること、そして軟部組織コントラストが高く、空間分解能に優れていることから臨床医学の現場において重要な位置を占めている。MRI造影剤の利用は病変部位の明瞭な描画のために必要不可欠の手段となりつつある。既に、肝臓、脾臓、そして骨髄といった網内系に特異的な造影剤が臨床において広く使われており、組織選択性という観点では大きな成果を上げている。しかし癌など特定の疾患に対する特異性は低く、未だ開発途上と言わざるを得ない。そこで本研究では、疾患シグナルに応答する造影剤の開発を目指す。これを可能にするには、疾患シグナルがスイッチとなり、その物性を大きく変化させる材料が必要である。本研究では古細菌Methanococcus jannaschiiが作るsmall heat shock protein(Mj285)に着目した。このタンパク質は内孔 (内径10nm)を有する球状構造体(24量体、外径20nm)を形成するため、その内部にガドリニウム錯体を内包することが可能である。本年度はその内孔にガドリニウム錯体の固定化を行った。まず最初に内孔に露出されているGly41をオーバーラップPCR法によってCysに変異させることに成功した。さらにMRI応答性のGd-DTPAを二価性試薬EMCSと反応させることによってマレイミド化し、両者を混合することによってCys残基特異的にGd-DTPAを修飾した。これをMRI撮影したところ、良好なT1強調画像が得られ、Mj285ナノ粒子にMRI造影能を付与することに成功した。
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Research Products
(4 results)