2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18680049
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
水野 一枝 東北福祉大学, 総合福祉学部, 非常勤嘱託研究員 (80423995)
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Keywords | 睡眠 / 幼児 / 母親 / 温熱環境 / 体温 |
Research Abstract |
季節による睡眠温熱環境の変化が、幼児と母親の睡眠に及ぼす影響を明らかにすることを目的として以下の研究を行った。 ・幼児と母親の睡眠温熱環境に関する実態調査 母親と幼児の睡眠温熱環境を春、夏、秋、冬の4期に同一対象者で調査する。平成18年度は夏期49組、秋180組、冬200組の親子を対象とし、調査を行った。調査用紙は温湿度計と共に配布し、寝室の温湿度の測定、幼児と母親の就寝、着衣条件、睡眠感、温冷感、快適感等の記入をしてもらった。現在、データ取得および解析中であるが、夏期の就寝前の寝室の温湿度は26.6±1.6℃、71±8%であった。幼児では約90%が何も掛けずに眠り、睡眠中の中途覚醒は23%に見られた。母親の睡眠中の中途覚醒は約60%であり、覚醒の原因は子供が60%、暑さが30%であった。今後は寝室の温湿度と空調、寝具、睡眠感等との関連を検討する予定である。 ・睡眠温熱環境が幼児と母親の睡眠に及ぼす影響 季節による睡眠温熱環境の変化が幼児と母親の睡眠に及ぼす影響を検討する。母親と幼児20組を対象とし、居住環境の温湿度、アクチグラフを連続測定した。夜間睡眠中に皮膚温、衣服内温湿度、自律神経活動の測定を2夜行い、就寝状態、主観的睡眠感、温冷感、快適感の申告をしてもらった。平成18年度は夏期8組、秋期20組、冬期20組の測定を行った。現在、データ取得および解析中であるが、夏期の夜間の寝室の温湿度は26.9±1.0℃、69.8±8.6%であった。幼児では、母親よりも有意に睡眠中の活動量が増加し、睡眠効率が低下していた。母親が自覚している覚醒回数は2±1.0回であり、このうち子供が原因の覚醒は1.12±0.9回であった。高温環境が睡眠に及ぼす影響は母親よりも幼児の方が大きく、母親の睡眠にも影響を及ぼしている可能性が示唆され、今後は他の季節との比較を行う。
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