2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18684033
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大原 渡 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (80312601)
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Keywords | プラズマ・核融合 / ペアプラズマ / イオン種分析 / PIG放電 / 負イオン生成 / 触媒 |
Research Abstract |
等質量の正負イオンのみから構成されるペアイオンプラズマは,時空間対称性を有する独特の媒体である.ここで生起できる集団現象の周波数領域に広げるために,質量の小さい水素正負イオンのみからなる水素ペアイオンプラズマ源の開発を始めた.正イオン生成部として熱陰極PIG放電によって正イオンを生成し,そのイオン種分析を行った.次に,低仕事関数を持つBaO, LaB_6を塗布したフィラメント表面で水素負イオン生成を試みた。ンによって還元されて酸素やモノボランなどの不純物イオンが発生するために,これらを使用できないことが明らかになった.更に,生成された負イオンは1 Ev以上のエネルギーを持つ電子によって容易に壊されるので,生成と同時に高エネルギー電子存在領域から逃がしてやる必要があることも分かり,プラズマ源構造の大幅な変更を余儀なくされた.結果的に,円環状にPIG放電させて,中心部の円筒グリッド電極内部にプラズマ拡散する過程で負イオン生成させるという構造のプラズマ源を構築した.また,現在主流であるセシウムを使用しないで,負イオンの表面生成を促進させる物質の探索の過程で,PtやNiなどの触媒を利用すれば効率良く負イオンを表面生成できることを見出した.これは当初予想していなかった新たな発見で,核融合プラズマ加熱などに用いられる水素負イオン源開発にも影響を及ぼす可能性がある。
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Research Products
(18 results)