2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18684034
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
重森 啓介 Osaka University, レーザーエネルギー学研究センター, 准教授 (50335395)
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Keywords | 衝撃圧縮 / X線回折 / 構造解析 / 速度干渉計 / 高圧相転移 / 等方圧縮 |
Research Abstract |
高温高圧条件下の鉄の物性計測に関し,これまでは光学計測やX線シャドウグラフ計測を中心としたマクロな衝撃圧縮パラメータ計測を中心として行ってきた.これらに加え,衝撃圧縮された物質中の構造を得るためにレーザープラズマX線を光源としたX線回折計測法の開発を主に行った.光学計測による衝撃波パラメータでは圧力や密度などの情報を衝撃波面前後の境界条件から間接的に得ることが可能であるが,圧縮状態によっては様々な不確定性を生み出す要因が考えられる.よって,衝撃圧縮によるミクロな状態,すなわち圧縮方向への密度変化や弾塑性転移などの情報を直接得ることの出来るX線回折との同時計測を行う事は極めて重要である.前年度の予備実験の結果より,X線光源とその配置の最適化を実施し,単結晶の鉄薄膜とあわせてMgO単結晶をターゲットとして圧縮実験を行い,X線回折と光学計測との同時観測を試みた.様々な改良の結果,X線回折と光学計測の同時観測が良好に行うことが可能となり,圧縮状態も一軸圧縮ではなく当方圧縮に近い状況であることがわかった.MgOに関しては200 GPaまでの圧縮実験を行い.圧縮によるX線の回折シフトおよび速度干渉計(光学計測)による衝撃波速度・粒子速度の導出に成功した.さらに単結晶鉄での回折線も観測され,今後はこの方法によって鉄の高圧相転移領域に関する知見を得ることを計画している.
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Research Products
(8 results)