2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18684034
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
重森 啓介 Osaka University, レーザーエネルギー学研究センター, 准教授 (50335395)
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Keywords | 衝撃波 / 超高圧物性 / X線回折 |
Research Abstract |
今年度は引き続き, 超高圧条件下での鉄の物性に関する実験的研究のほか, 高圧地地球科学研究で極めて重要なMgOの圧縮実験を継続して実施した. 今年度は以下の項目に関する結果が得られた. 1. 超高圧の鉄の状態方程式計測 地球最深部に近い圧力条件下(350万気圧)における状態方程式計測を行った. 手法としては光学計測を用いたパラメータ計測, およびX線シャドウグラフ法による音速計測の2種類の計測法をもちいた. 圧力条件のほぼ等しい条件下でそれぞれの計測を実施し, 両者でほぼ矛盾しない結果を得ている。現在, 詳細なデータ解析を行っている. 2. MgOの衝撃圧縮ダイナミクス計測 高圧地球科学で主流となっている静的圧縮法においては, 加圧試料とともに圧力較正物質を加え,その圧縮率から圧力を推定する. この圧力較正物質としてMgOが使用されているが, 地球内核の圧力条件下での実験データは殆ど無いというのが現状である.今年度は,これまで開発を行ってきたX線回折計測を使用し,単結晶MgOの圧縮ダイナミクスを計測した. 実験結果より,低圧条件では1軸的な圧縮を示すことがわかった. 一方, 高圧側ではこれまで得られていなかった相転移を示唆する結果が得られた.
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