2007 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイム高機能テラヘルツ分光イメージング法の開発
Project/Area Number |
18686008
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安井 武史 Osaka University, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (70314408)
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Keywords | テラヘルツ / 非破壊検査 / 分光 / 非線形光学効果 / フェムト秒レーザー |
Research Abstract |
テラヘルツ分光イメージングはX線や超音波に替わる成分分析型内部透視手段として期待されているが、従来法では測定対象が静止物体のみに制限されていた。このような問題点を解決するため、電気光学的時間-空間変換による実時間テラヘルツ時間波形計測と線集光テラヘルツ結像光学系による実時間テラヘルツ・ライン・イメージングを複合した光切断式実時間テラヘルツ時間領域分光イメージング法(テラヘルツ・カラースキャナー)を前年度に開発し、世界で初めて動体サンプル(移動速度1mm/s)のテラヘルツ分光イメージングに成功した。 今年度は、テラヘルツ・カラースキャナーの技術的改良(テラヘルツ発生用非線形光学結晶の最適化、テラヘルツ光学系の最適化、窒素パージなど)を行い、測定SN比の向上とテラヘルツ・スペクトルの広帯域化を実現した。その結果、移動速度10mm/sの動体サンプル(4分割メタルホールアレイ)も計測可能となった。さらに、テラヘルツ・カラースキャナーを用いて様々なサンプル(ヒト歯牙、紙幣、半導体、医薬品、絵画など)の計測を行い、本システムの応用可能性を検討した。その結果、一部の応用計測に関しては現状の性能でも十分に可能であるものの、幅広い応用分野に本システムを適用するためには、測定SN比のさらなる向上(特に、テラヘルツ・パワーの増大)、テラヘルツ・ビームプロファイルの改善(ガウシアン形状からハットトップ形状へのビーム整形)といった課題が明らかになった。
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Research Products
(17 results)