2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18686009
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
田井野 徹 Saitama University, 大学院・理工学研究科, 助教 (40359592)
|
Keywords | テラヘルツ波 / 超伝導トンネル接合素子 |
Research Abstract |
平成19年度の研究は、1.基板吸収型THz波検出器アレイ素子の設計、作製、評価、2.基板吸収型THz波検出素子の基礎特性の観測、3.THz光源の構築を目的としていた。各研究項目における詳細は以下の通りである。 1.については、前年度の実験から、基板内での拡散長を見積もることに成功した。前年度の実験結果を踏まえて、1つの接合での最適形状を決定することができた、その条件を元にアレイ素子のマスク設計、アレイ素子の作製と評価を行った。1チップ内に数種類のアレイ素子を配置して、その測定を行ったところ約100個のアレイ素子は、測定温度4.2Kから0.4Kにおいて優れた特性を有することがわかった。これよりアレイ化素子作製に目処がついた、と言える。 2.については、単接合検出器のテラヘルツ波領域における周波数特性を観測することでダイナミックレンジの確認を行った。その結果、現在の測定系では1から2THzまでに感度を持つことがわかった。その周波数を制限しているのは、使用しているフィルタに依存しており、より広いダイナミックレンジでの観測を行うためにはフィルタ特性の改善が必要であることがわかった。 3.については、これまで光源のミラー不具合により、THz光源の安定な動作を得ることが出来なかったが、ミラーの変更によって安定動作を得ることができた。すでに単接合でのTHz波照射実験を行い、これまでと同様の結果を得ることに成功している。
|
Research Products
(1 results)