2006 Fiscal Year Annual Research Report
可変構造システムと筋活動センシングによる高アシスト効率装着型増力装置の開発
Project/Area Number |
18686021
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田中 孝之 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (10282914)
|
Keywords | パワーアシスト / 可変構造 / 筋活動センシング / 筋骨格モデル |
Research Abstract |
本研究では,装着者にあわせて増力装置の構造を最適化することでアシスト力を効率良く装着者に伝達し,アシスト効率を向上するためのアクチュエーション技術を開発する.今年度は,装着者の体格に増力装置を適合させる静的可変構造システムのためのアクチュエータユニットを開発した.また,筋骨格モデルと筋活動センシングに基づいたアクチュエータユニットの最適配置を行った.農作業支援用増力装置をプラットフォームとして研究を実施した. まず,ワイヤ,弾性素材,モータで構成されるパワーアシストユニットを開発した.本ユニットが発する補助力は弾性素材の伸びに伴う弾性力を用い,その伸長量をモータで制御することで補助力のセミアクティブ制御を行った.これにより,小型軽量で装着者に無理な力が作用しない増力装置を実現可能にした. 次に,筋骨格モデルソフトウェアSIMMを基盤として,開発したパワーアシストユニットを任意の位置に取り付けた際の各筋肉の発揮力を算出可能にした.これにより静的な可変構造システムの設計支援を行った. 生体センサおよび筋骨格モデルソフトウェアを用いて,各筋肉の負担が最小となる,つまりアシスト効率が最大となるように,パワーアシストユニットの配置を最適化した.ここでは,農作物の収穫動作を補助対象動作として,腰の屈曲,中腰姿勢維持,腰の伸展の一連の動作で最適化を行った.さらに,腰部の負担を軽減し,かつ人間の動作を妨げないように,パワーアシストユニットのセミアクティブ制御器の最適化を行った. 以上の成果を基にして特許1件を出願した.また,国内講演会にて3件の講演発表を行った.
|