2006 Fiscal Year Annual Research Report
省エネ型ライフスタイル普及に向けた住宅エネルギー情報収集・表示システムの開発
Project/Area Number |
18686047
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
中島 裕輔 工学院大学, 工学部, 助教授 (20329139)
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Keywords | 建築環境・設備 / 省エネルギー / モニタリング / 住宅 / ライフスタイル |
Research Abstract |
1.設備の違いによるエネルギー消費特性分析 寒冷地住宅における設備の種類・使い方及び住まい方とエネルギー消費の相関性について、HEMS導入団地の49世帯と新たに調査した63世帯の計112世帯で分析を行った。得られた主な知見を以下に挙げる。 ・一次換算の暖房エネルギー消費量で見ると、灯油温水セントラルに対して蓄暖では1.5〜2.0倍と効率が低く、温水式電気HPではほぼ同程度とHPの効率が確保できている状況が確認された。 ・暖房設備では、灯油温水セントラル世帯が1室に集まって過ごし、厚着の世帯が多い傾向であるのに対して、温水式電気HP世帯では別々の部屋で過ごし、薄着の世帯が多い傾向が見られた。 ・給湯設備では、灯油給湯機世帯は湯温調節の意識が高く、意識の有無の差は給湯消費量で2割程度であったが、電気温水器世帯では湯温調節の意識が低い世帯が多い傾向が見られた。 ・電力では、待機電力削減など電力消費削減を配慮している世帯は全電化住宅の方が多い結果となり、その意識・行動の違いは電力消費量で約15%の差となって見られた。 2.HEMSモニタによる省エネ効果分析 HEMS導入後2年半、モニタ画面の変更及び追加設置後1年が経過した前述のHEMS導入団地について、その省エネ効果の分析を行った。得られた主な知見を以下に挙げる。 ・前年度との気温の違いを考慮してもほぼすべての世帯で暖房エネルギー削減効果が見られ、特に追加設置した世帯では前年度比で2割以上削減した世帯も複数あった。 ・住まい方の工夫と暖房エネルギーの相関を実行世帯と非実行世帯の平均値で比較すると、モニタの操作で5%、服装の違いで最大30%の他、換気扇のこまめなON/OFFによっても15%の削減が見られた。また、一般電力では世帯間の違いが大きな要素の抽出を行い、情報提供による省エネの可能性を検討した。 3.エネルギー情報表示画面の試作検討 上記1,2で得られた知見をもとに、エネルギー情報表示画面のコンテンツと表示方法を検討し、特に表示方法に着目して画面イメージの第一次試作を行った。
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Research Products
(5 results)