2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18686052
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平野 晋吾 東京大学, 大学院工学系研究科, 助手 (60345080)
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Keywords | 酸化物 / 微小共振器 / 発光 |
Research Abstract |
本研究は,無機酸化物結晶の化学合成とその光微小共振器構造の作製,さらにそれらの光学特性に焦点を当てている.自然放出を微小共振器構造により制御し,無機酸化物の発光効率の向上をめざしている.本年度は,酸化物合成及び,その微小共振器の作製に関する基礎的な取り組みと,光学測定システムの構築,作製した試料の基本光学特性の評価に焦点を当てた. (1)顕微光学スペクトル測定システムの構築 本研究では,サブμm程度の最小寸法を持つナノワイヤー微小共振器の光学特性を評価する必要があるため,大凡数μmサイズまで収束させた紫外レーザー光を励起光として用いた顕微光学スペクトル測定システムを作製した.励起光としては,Nd:YAGパルスレーザーの第三高調波(355nm)を用いた. (2)酸化物の化学合成と微小共振器構造の作製 本年度は,酸化物として酸化亜鉛を取り上げ,酸化亜鉛ナノワイヤー結晶の水溶液合成プロセスを検討した.以前に報告した硝酸亜鉛水溶液を用いた低温プロセスを用いて,微小共振器として機能すると考えられる酸化亜鉛ナノワイヤー結晶が実現出来ることが確認された. (3)酸化亜鉛ナノワイヤーの光学特性 水溶液法で合成した酸化亜鉛ナノワイヤー結晶における微小共振器効果の存在を確認するために,マイクロメータサイズの単一ナノワイヤー結晶を355nmのレーザー光で励起し,その単一ナノワイヤー結晶の発光スペクトルを測定することに成功した.単一の酸化亜鉛ナノワイヤーにおいて,紫外域でのレーザー発振が確認された.
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