2006 Fiscal Year Annual Research Report
「民族紛争」がもたらした地域社会・住民への影響の検証と生活環境の復興過程の評価
Project/Area Number |
18710208
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山内 太郎 東京大学, 大学院医学系研究科, 助手 (70345049)
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Keywords | 民族(部族)紛争 / 社会不安と健康 / QOL / ソロモン諸島 |
Research Abstract |
1.文献調査 自然災害、紛争、極度の貧困状態における人間の健康(身体的、精神的)、コミュニティーの崩壊と復興に関する文献を収集し、分析した。このレビューをもとに本研究で使用可能な方法論をピックアップするとともに、異分野の方法論の統合を試みた。 2.フィールドワーク エスニック・コンフリクトの大きな影響を受けたソロモン諸島国・ガダルカナル州・首都ホニアラ近郊のバンバラ村に居住する集団について、以下の項目を調査した。 (1)基本的ヒューマンニーズの充足:「生活水準」、「知識」、「健康」、「生業、食糧・栄養」、「社会・政治」の5つのカテゴリーについて構造化質問票を作成し、村の有力者(村長、教会関係者、学校の教師、伝統的首長など)を集めてインタビューした。 (2)QOL調査票:WHO/QOL-26を現地語に翻訳した質問票を用いてインタビューを行った。 (3)食事調査:24時間思い出し法を用いて、前日朝から晩まで摂取した食物の種類と量について聞き取りをした。 (4)身体計測、血圧測定:こどもから老人までを対象に、身長、体重、上腕囲、ウエスト囲、ヒップ囲、2点の皮脂厚(上腕三頭筋、肩甲下) 3.成果発表(論文は別欄参照) 計画書に記載した通り9月に国際肥満学会(International Congress on Obesity, Sydney, Australia)、11月に日本民族衛生学会で発表した。計画していた12月の国際狩猟採集民学会は延期(再開未定)された。また計画書以外に、2月にアジア・オセアニア肥満学会、3月にオセアニア学会で発表した。来年度は、さらに焦点を絞り込んだ文献調査を行い、ソロモン諸島でフィールド調査を行う予定である。研究成果発表としては、国際成長学会、国際学会「Movement and Health 2007」、ラオス国立公衆衛生研究所のシンポジウムにおいて口頭発表を予定している。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Polymorphisms in the ABO blood group gene in three populations in New Georgia Islands, Solomon Islands2007
Author(s)
Ohashi J, Naka I, Kimura R, Tokunaga K, Yamauchi T, Natsuhara K, Furusawa T, Yamamoto R, Nakazawa M, Ishida T, Ohtsuka R
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Journal Title
Journal of Human Genetics, 51(5) 51(5)
Pages: 407-411
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[Journal Article] Growth rates, developmental markers, and life histories in 21 small-scale societies2007
Author(s)
Walker R, Hill K, Gurven M, Migliano A, Chagnon N, Djurovic G, Hames R, Hurtado AM, Oliver WJ, De Souza R, Valeggia C, Yamauchi T
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Journal Title
American Journal of Human Biology 18(3)
Pages: 295-311
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[Journal Article] Age and gender differences in the physical activity patterns of urban school children in Korea and China2007
Author(s)
Yamauchi T, Kim SN, Lu Z, Ichimaru N, Maekawa R, Natsuhara K, Ohtsuka R, Zhou H, Yokoyama S, Yu W, He M, Kim SH, Ishii M
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Journal Title
Journal of Physiological Anthropology 26(2)
Pages: 101-107
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