2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18720140
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
高橋 美奈子 琉球大学, 教育学部, 講師 (60336352)
|
Keywords | 年少者日本語教育 / 教員養成 / 沖縄県 / カリキュラム / ボランティア |
Research Abstract |
研究課題の遂行へ向けて、平成18年度は学校現場への量的調査を行うための調査項目を決定する上で必要な質的調査を中心に行った。特に、沖縄県内の市町村の中でも外国人児童生徒の受入数の多い宜野湾市と那覇市の中学校を中心に、教員養成系の大学がどのように外国人児章生徒の在籍している学校現場に関わることができるのか、多角的な立場の人への縦断的なインタビュー調査により行った。調査対象者は、教員養成系大学の日本語教育コースの大学生ボランティア、中学校の校長先生・教頭先生、中学校の外国人生徒担当の担任の先生、外国人生徒(中学生)である。調査者である高橋自身は中学校の日本語指導担当者の指導助言者として、平成18年5月から平成19年3月(現在も進行中)まで中学校に出入りし、調査対象者にインタビューを行った。その結果、これまでのところ次のような観点について考えていく必要があることが分かった。 1.初対面時に実施する外国人生徒の日本語能力調査とレディネス調査の仕方 2.外国人生徒を取り出し授業で行う場合のカリキュラムの組み方 3.外国人生徒にとっての大学生ボランティアの位置づけ 4.沖縄県特有の外国人児童生徒への日本語教育のあり方 5.外国人児童生徒に接したことのない教科担任の授業作りへのアドバイス 今年度の調査を通じて、調査対象者それぞれの立場に応じた外国人児童生徒教育についてのビリーフスが存在していることが明確になった。そして、それらのビリーフスは現在の学校という枠組みが定められていることによることが多く、その枠組みの中で外国人児童生徒を位置づけていくことがいかに難しいことなのかが明らかになった。 上記の調査結果以外に、量的調査遂行に向けたアンケート作成なども行ったが、これらについてはいずれ報告書で詳しく報告したい。
|