2008 Fiscal Year Annual Research Report
「法の移植」論のアジア法への応用:インドネシア法へのオランダ法学理論の影響から
Project/Area Number |
18730013
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
島田 弦 Nagoya University, 国際開発研究科, 准教授 (80410851)
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Keywords | アジア法 / インドネシア / 比較法 / 法と開発 |
Research Abstract |
本来平成20年度に行う予定であったアメリカ・ワシントン大学(University of Washington)・アジア法研究所における文献調査および聞き取り調査が、タイ国情勢の影響による対象研究者の予定変更により行えなかったため、平成21年度に当該調査研究および関連研究を繰り越して行った。本年度の研究目標は、インドネシアにおける外国法の影響および「法の移植」論の再構成であった。具体的には、法分野においてインドネシアに体系的な影響を与えてきた、オランダ、アメリカ、オーストラリアなどについて調査を行い、インドネシア法への影響を明らかにすることを目的とした。またインドネシアで新たに制定された法令の実施状況について判例等から明らかにする。オランダにおける歴史法学論争、自由主義と保守主義の対立などと植民地法政策の関係について研究を行う。後半は当初予定していた、オランダ法学と植民地法政策が東インド植民地からの留学生与えた影響についての研究、ならびにこれらの留学生がインドネシアにおける法制定エリートを形成するようになる独立準備期から独立初期におけるインドネシア法への外国法の影響に関する研究を行う。これらの研究の成果としては、「インドネシア・アダット法研究における19世紀オランダ法学の影響:ファン・フォレンホーフェンのアダット法研究に関する考察」『国際開発フォーラム』第38号、55-69頁、等にまとめた。
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Research Products
(3 results)