2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18730092
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
増原 綾子 The University of Tokyo, 社会科学研究所, 研究支援推進員 (70422425)
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Keywords | 政治学 / 比較政治 / インドネシア政治 / 民主化 |
Research Abstract |
2007年3月末に東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻に提出した博士論文『スハルト体制下における与党ゴルカルの変容とインドネシアの政治変動-翼賛型個人支配とその政治的移行-』の審査が同年7月に行われ、審査に合格して、同年10月に博士号(学術、課程博士)を取得した。論文の後半の章にあたる「スハルト退陣過程のおける対話・連携・合意形成」は、この科研費の研究目的である「インドネシア民主化過程における合意形成」における議論の重要な一部を構成し、1998年5月のインドネシア政変およびスハルト退陣をめぐって、民主化勢力と体制内グループが改革アジェンダと大統領退任をめぐって交渉・連携し、スハルトの即時退任で合意していく政治過程を分析した。論文審査では審査の先生方から重要なコメントをいただいた。 2007年10月および12月には、上記のテーマで東南アジア学会関東地区例会および東南アジア学会研究大会で研究発表を行い、インドネシア研究者や歴史学の専門家ならびに広くアジアの政治を研究する識者から重要なコメントやアドバイス等を頂戴した。 本年度後半は、こうした論文審査や学会発表の際に頂戴したコメントおよびアドバイスを受けて博士論文の部分的な修正を進めつつ、近い将来の出版を視野に入れて追加の章の執筆の準備を行っている。同時に、ポスト・スハルト期の民主化移行過程や個人支配の比較分析(インドネシアとフィリピン)など、博士論文と本科研費の研究テーマに沿う新しい論文の執筆も準備している。
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Research Products
(2 results)