2007 Fiscal Year Annual Research Report
生活の質を重視するグループがもたらす経済的影響の分析
Project/Area Number |
18730204
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
坂田 裕輔 Kinki University, 経済学部, 准教授 (50315389)
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Keywords | 持続可能性 / 計量分析 / アンケート調査 / ヒアリング / 経済厚生 / 豊かさ |
Research Abstract |
持続可能な経済づくりを目指す取り組みを行う人々に対して、個別にヒアリング調査をおこなっている。持続可能なライフスタイルを送る人々の動機と現在の経済活動に焦点を絞って調査を行っている。調査によって、経済活動と生活から得られる満足度の間にかい離があることが明らかにされた。また、これらの人々は都市、農村部を問わず居住しており、意識的にはあるていど普遍性のある考え方であることも明らかにされた。 インタビューを行うことで、これまで一般的なイメージとして捉えられていた「スローライフ」が持続可能性を実現するための一つの取り組み事例ととらえることができることがわかった。 ヒアリング調査の結果をもとにして、2008年3月には、環境と文化活動に取り組むNGO団体にアンケート調査を実施した。回収率は30%程度であった。おもに、環境活動に影響を与える環境意識や社会的属性の影響に着目してアンケート票を設計した。また、2008年度に改めて実施する予定の一般向けの調査への示唆を得ることができた。 2008年度は、アンケートの分析結果をもとに学会発表・論文執筆に取り組む予定である。特にアンケート調査の分析については、統計分析と計量経済学的な手法を用い、行動の動機を明らかにすることを計画している。 また、2007年度までの調査で、調査対象者の活動も重要であるが、受け入れる地域の持つ地域資源も大切であり、「選ばれる地域」には何らかの特性があるのではないかという可能性が示唆されている。今後は、この点に焦点を絞り、研究を進めていく必要がある。
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