2008 Fiscal Year Annual Research Report
国際公共財の私的供給理論における技術革新・移転・波及効果と国際制度設計
Project/Area Number |
18730227
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Research Institution | Osaka University of Economics |
Principal Investigator |
服部 圭介 Osaka University of Economics, 経済学部, 准教授 (50411385)
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Keywords | 公共財 / 国際貿易 / 環境問題 / 技術開発 / 技術移転 / 政治経済 |
Research Abstract |
3年計画の最終年度として, 本年は2年目に執筆した2本のワーキングペーパーを改訂し, それぞれ国際学術雑誌(査読有)に投稿を行った。 論文"Policy and Product Differentiations Encourage the International Transfer of Environmental Technologies"では, 「地球環境」という国際公共財を共有する国家間の戦略的な技術移転の誘因を分析した。具体的には, 従来の公共財供給の分析では見落とされていた「国際競争」を組み込み, 「どのような条件の下で, 国家間の環境技術(公共財供給技術)の自発的な移転が促されるか」を分析した。この研究は, 海外の査読雑誌に投稿し, 現在査読審査中である。 また, 研究"Strategic Voting for Noncooperative Environmental Policies in Open Economies"では, 上記の研究の枠組みに, さらに「各国内での民主的な政治プロセス」を導入し, 「公共財(環境)を通じた戦略的相互依存関係を考慮したとき, 各国の民主的な政治プロセスによって, どのような(環境)政策策定者が選ばれるのか? 」を考察した。結果として, 各国が規制的政策ツールを用いるときには, 民主的な政治プロセスによって, 各国からより環境を配慮しない政治家が選出され, 税ツールを用いるときには, 民主的な政治プロセスによって, 各国からより環境を配慮した政治家が選出されうることが明らかになった。この研究は, 海外の査読雑誌であるEnvironmental and Resource Economicsに投稿し, 改訂要求を受けて, 現在再審査中である。
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Research Products
(2 results)