2006 Fiscal Year Annual Research Report
リーダーの見極めに関する研究-プロジェクトにおける戦略的意思決定の研究-
Project/Area Number |
18730254
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Research Institution | Tokyo International University |
Principal Investigator |
大森 信 東京国際大学, 商学部, 助教授 (90337824)
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Keywords | プロジェクト・マネジメント / プロジェクト・リーダー / プロジェクト・メンバー / 意思決定 / 非営利型プロジェクト / 掃除活動 |
Research Abstract |
本研究では、企業におけるプロジェクト活動に注目し、その内容とプロセスを調査した。研究では、特にプロジェクトに参加するリーダー(およびメンバー)の意思決定プロセスや参加メンバーに対する他者認知プロセスに着目をして、プロジェクトの成否、ならびに企業組織全体の活性化に対する影響について解明することを目的とした。 初年度である本年度は、プロジェクト・マネジメント、ならびに経営戦略論、組織論、管理論、心理学に関する既存研究について整理するとともに、実際に企業のプロジェクト・リーダー等に対するインタビュー調査を行った。インタビュー調査に関しては、当初予定していた住宅メーカーにとどまらず、幅広い業界、企業を対象にして実施した。 その結果、企業においては、営利型プロジェクトと非営利型プロジェクトの大きく2種類が存在していること、さらに非営利型プロジェクトのほうが組織の階層ならびに部署、部門、会社の境界を超えて多様な人材を巻き込みながら行われている傾向があることを見出した。既存の研究においては、同質でなく、多様な異質な知を組み合わせて行うことが、成果の新奇性の観点では不可欠とされる。しかし同時に、多様性や異質性を高めることで、内部に混沌を招く危険性も指摘される。 なぜ非営利型では、多様で異質な知を取り入れることができるのか。営利型において障害になるものは何か。営利型でも同様な実現をしていくためにはどうすればよいのか。特に掃除活動を積極的に行い、非営利型プロジェクトを継続的に成功している企業に着目し、その活動を調査・分析することによって、これらの課題を解明していくことを次年度の目標にする。 なお本年度の研究の進捗過程では、調査企業に対して報告会を実施し、さらに組織認識研究部会(2006年11月12日)において発表した。そして、神戸大学大学院加護野忠男教授からの知見をはじめとする様々な知見を吸収して、研究展開の参照とした。
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Research Products
(1 results)