2006 Fiscal Year Annual Research Report
高機能広汎性発達障害児のための社会的認知能力検査の作成と適用
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18730419
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
鈴木 裕子 帝京大学, 医学部, 講師 (20398738)
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Keywords | 高機能広汎性発達障害児 / 社会的認知 / 高機能自閉症 / アスペルガー障害 / 状況認知 / WISC-III / WAIS-R / 知能検査 |
Research Abstract |
本研究は、高機能広汎性発達障害児(高機能自閉症児およびアスペルガー障害児)を対象として、両障害間の社会的認知における異同を明確にすることを目的とするものである。 本年度は、研究代表者(鈴木裕子)が先行研究(酒井(鈴木)、五十嵐、溝部2000,2001;酒井(鈴木)、五十嵐2002,2003,2004,2005)で実施した標準高次視知覚検査(VPTA)の「状況の叙述課題」を参考として、社会的認知能力を評価することができる課題を新たに作成し、6歳から50歳までの健常児童および成人と、白百合女子大学発達臨床センターなど研究協力機関を受診した年齢を等しくした広汎性発達障害児者に実施した。課題実施にあたり、被験者同意のもと、その様子をビデオカメラまたはICレコーダーで記録した。また、広汎性発達障害児者については、併せて知能検査(WISC-III、WAIS-R)を実施し、言語性知能指数または動作性知能指数が85以上の児者を解析の対象とした。新たに作成した社会的認知能力課題は、いずれの課題も視覚的な刺激を最小限にするため、白黒の線画で描かれA4版サイズ8枚からなり、8枚中5枚は二人の児童が特定の状況下でコミュニケーションする場面が描かれている。また、残り3枚は3名の児童による特定の状況下でのコミュニケーション場面が描かれているものである。 なお、本年度の研究成果について、2007年9月15日から17日に文教大学にて開催される日本教育心理学会第49回総会にて発表予定である。
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