2008 Fiscal Year Annual Research Report
ベイズ統計を用いた、少数受験者科目に適用する項目反応モデルの改良
Project/Area Number |
18730430
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Research Institution | The National Center for University Entrance Examinations |
Principal Investigator |
橋本 貴充 The National Center for University Entrance Examinations, 研究開発部, 助教 (20399489)
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Keywords | 教育心理学 / 解析・評価 / 統計数学 |
Research Abstract |
大学入試センター試験の受験生は50万人にも達するため、大学入試センターにおいては、大規模データのための研究が注目されることが多い。しかし、実際には、別冊子による科目など、大規模とは言いがたいデータもしばしば見られる。そこで、本研究では、現実のテストに合わせた柔軟なモデルを提案し、そのモデルは受験者数が少数であっても十分に推定可能なものであるとすることを目的とする。 この目的を達成するために、本研究では、小規模デー夕も記述可能な、Shojima (2007)のニューラルテストモデルを利用した。このモデルには、事前分布を利用したベイズ推定も可能であるため,本研究にも適したもめである。そこで,特に受験者数が少数の場合において,ニューラルテストデルがどのような振る舞いをするのかについて明らかにする。 本年度は、まず、人数が800人程度の試験で、潜在ランク数を4つまたは5つとしたときでも、ニューラルテストモデルの潜在ランク推定値は安定して得られることを明らかにした。次に、選抜試験では受験者を合格者と不合格者の2群に分けるため、潜在ランク数を2とした場合のニューラルテストモデルの振る舞いを明らかにした。また、ニューラルテストモデルに基づく分析結果を効果的に表現する方法と、それを用いてテストを評価する方法を提案した。 引用文献 Shojima, K. (2007a). Neural test theory.大学入試センター研究開発部リサーチノー卜RN-07-02.
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Research Products
(3 results)