2007 Fiscal Year Annual Research Report
大学生の就職活動時におけるストレス・マネジメント教育プログラムの開発と効果の検証
Project/Area Number |
18730445
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Research Institution | Seitoku University |
Principal Investigator |
種市 康太郎 Seitoku University, 人文学部, 准教授 (40339635)
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Keywords | 社会系心理学 / キャリア支援 / 心理学的介入 / ストレス・マネジメト |
Research Abstract |
以下の2つの研究を実施した。 (1)大学卒業後の企業従業員の早期離職とストレスに関する研究 対象:女子大学を卒業した企業従業員50名を対象とした。 方法:企業入社後の4月、10月にストレス調査票、および、離職意向、離職の有無、離職理由(離職している場合)に関する調査票を実施し、ストレス要因等と離職意向、離職の有無との関連について分析した。その結果、企業におけるストレス要因が多く、ソーシャル・スキルが低いほど、ストレス反応が高く、離職意向が強いことが明らかとなった。この結果を、就職活動時のストレス・マネジメントを教育するプログラムの開発に活用する予定である。また今後は、1年後の離職状況について追跡調査し、ストレス要因等との関連について縦断的に調査する予定である。 (2)大学生の就職活動時のソーシャル・スキル・トレーニング(SST)が、就職活動時のストレス、内定の取得時期に及ぼす影響に関する研究 対象:女子大学3年生40名を対象とした。 方法:就職活動時期の2月に、就職活動に関するスキル・トレーニングを実施した。対照群として、スキル・トレーニングの代わりに適性検査の広義を行う群を設け、比較した。その結果、スキル・トレーニングを実施した群は、トレーニング実施後、対照群に比べて、スキルに対する自己評価が高まり、社会的不安が低減されることが明らかとなった。昨年度は被験者数が少なかったが、今年度に実験を追加したことで十分な被験者数を確保できた。なお、面接の他者評価についても検討を行ったが、他者評価の評価者間信頼性が不十分なため、十分な比較評価を行うことができなかった。今後は、スキル・トレーニングによる他者評価の変化について検討する予定である。
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