2008 Fiscal Year Annual Research Report
大学生の就職活動時におけるストレス・マネジメント教育プログラムの開発と効果の検証
Project/Area Number |
18730445
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
種市 康太郎 J. F. Oberlin University, 心理・教育学系, 准教授 (40339635)
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Keywords | キャリア教育 / 就職活動 / ストレス・マネジメント |
Research Abstract |
1.大学生の就職活動時のソーシャル・スキル・トレーニング(SST)が不安、ソーシャル・スキル、面接に関する自己評価、面接に関する他者評価に及ぼす影響について、無作為割付比較試験によって評価した。被験者群を、ソーシャル・スキル・トレーニングを実施する群と、SPI(就職筆記試験)対策講座を実施した群とに分け、トレーニング前後に模擬面接を実施することで評価した。その結果、ソーシャル・スキル・トレーニングを実施した群は、SPI(就職筆記試験)対策講座を実施した群よりも、面接に対する不安が低減していた。また、ソーシャル・スキルの評価が向上し、面接に対する自己評価も高まった。これらの結果から、ソーシャル・スキル・トレーニングの実施により、就職活動に対する効力感が高まり、ストレス対処力が向上すると考えられる。ただし、面接に対する他者評価も向上したが、面接者間の評価の信頼性が低かったため、結果にはより詳細な分析が必要であると判断された。2.大学卒業後の企業従業員の早期離職とストレスに関する研究を実施した。対象は、大学を卒業した若年労働者であり、卒業直後と6ヶ月後の2度の調査を実施した。その結果、離職意向が強い群は、そうではない群に比べて、職場のストレス要因が多く、ストレス対処の仕方が消極的であることが明らかとなり、就職後の離職についてもストレス対処のトレーニングが重要であることが示唆された。しかし、追跡調査にあたっては、回収率が低下するため、調査方法に工夫が必要であると考えられた。3.1の研究などを元に、大学生の就職活動時のストレス対策、特に面接に関するパンフレットを作成した。
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