2006 Fiscal Year Annual Research Report
地域美術館と教育現場の連携による鑑賞教育プログラムに関する研究
Project/Area Number |
18730541
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小野 文子 信州大学, 教育学部, 助教授 (10377616)
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Keywords | 地域美術館 / 教育現場 / 鑑賞教育 / 教員養成課程 / 鑑賞プログラム / 連携 |
Research Abstract |
学習指導要領に鑑賞教育の重要性が指摘されていることもあり、学校の教育現場においても地域の美術館を利用した鑑賞教育についてさまざまな努力が行われている。しかし、多くの美術館が積極的に教育普及活動を行うことで、学校における鑑賞教育が美術館の学芸員任せに行われる傾向にあるという事実も否めない。学校教育の現場において、教員が主体的に教育的目的を持った鑑賞教育に取り組み、美術館が提供している教育普及プログラムと、教育の現場で必要とされている鑑賞教育が乖離してはならないと考える。 より良い鑑賞教育を実現するためには、教育の現場で鑑賞教育に何を求めているのかを美術館側に示し、美術鑑賞と鑑賞教育との密接な連携が必須であり、実態調査のために、長野県内に所在する美術館・博物館での教育普及活動と小・中学校の教育現場の実態についての調査を行った。アンケート調査の結果を受けて、県立美術館との連携により、希望する教育現場に出向いて鑑賞の授業を行った。さらに、本研究では、教員養成課程における鑑賞教育の充実を図り、教育現場にフィードバックするメソッドを確立することを目的としているため、教員養成課程において美術教育を専攻している学生を対象とした講義では、美術館における鑑賞用ワークシートの作成と小学生の受入れ実習を行った。 今年度行った主な研究実績は下記である。 1,長野県に所在する美術館・博物館に教育普及活動に関するアンケート調査の実施。 2,アンケートの集計を行い、美術館における教育普及活動の実態を把握。 3,美術館での教育普及活動を見学し,ビデオ撮影を行い,活動内容の詳細を把握。 4,長野県内の小・中学校に鑑賞教育に関するアンケート調査の実施。 5,アンケートの集計を行い,小・中学校における鑑賞教育の実態を把握。 6,教育現場と美術館のコーディネート。 7,教員養成課程における美術館を利用した鑑賞用ワークシートの作成と、小学生の受入れ実習。
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