2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18740033
|
Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
鳥巣 伊知郎 Naruto University of Education, 学校教育学部, 准教授 (50323134)
|
Keywords | モンテシノス結び目 / 横断的結び目 / 強自明性 / 接触構造 / フロント射影図 |
Research Abstract |
本年度の研究上の成果は大きく分けると次の2つになる。 (1)3次元球面内に埋め込まれた2成分の絡み目の射影図に対して「本質的」交点という概念を導入した。本質的交点をホップ絡み目とホワイトヘッド絡み目に対して詳しく調べた。本質的交点の研究は、フロント射影図を経由して3次元接触多様体に埋め込まれた横断的絡み目の分類理論へ応用が期待されるものである。 (2)結び目や絡み目の「強自明性」について、モンテシノス結び目に対して詳細に調べた。強自明性は結び目の有限不変量と深く関わる概念である。2橋結び目で強自明性を持つものは、三葉結び目と8の字結び目だけであることが知られているが、モンテシノス結び目に対してはそのようなものが無限個存在することを発見した。そして、最近のデーン手術の理論を適用して強自明性を持つモンテシノス結び目の完全なリストについて予想を立てた。 また、8月にはポーランドのポズナンで開催されたトポロジーの研究集会に参加した。そこでは多数の研究者と交流することにより、上記の研究成果を更に発展させるための意見交換等を活発に行うことができた。
|