2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18740037
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
佐藤 信哉 Rikkyo University, 理学部, 准教授 (60305662)
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Keywords | Turaev-Viro-Ocneanu不変量 / 位相的弦理論 / 代数的場の量子論 / 非可換幾何学 / 部分因子環 / Cuntz環 / fusion rule algebra / Doplicher-Roberts duality |
Research Abstract |
本年度は, まず, 6月に京都大学で開催された第4回高木レクチャーに参加し, 講演者である大栗博司氏(カリフォルニア工科大/IPMU)に河東-佐藤-和久井の論文について, 位相的弦理論を用いた物理的な観点から別証明のアイディアを頂いた. 次に, 11月には, シュレディンガー研究所(ウィーン)における研究プログラム「Operator Alge bras and Conformal Field Theory」に招聘研究員として参加し, 作用素環を用いた場の量子論における非可換幾何学の利用についてLongo氏(ローマ大学第2)と研究打ち合わせを行い, Landau-Ginzburg模型の作用素環を用いた構成法について研究を行った. 年度の後半から, 部分因子環の幾何学的実現に関しての予備的な考察を行った. そこで, 泉正己氏(京都大)による先行結果, fusiQn rule algebraを実現するCuntz環上の自己準同型写像の構成, に着目し, 研究を行った. その結果, Cuntz環は旗多様体の非可換版の役割を果たすことがわかったのだが, リー群の場合には, 旗多様体上の直線束の切断上に表現を構成することの類似をfusion rule algebraに適用しようと思うと, Cuntz環に非可換な直線束に相当する構造を考慮しなければならないことがわかった. この部分に関しては, Doplicher- Roberts構成法が役に立つと思われる. 現在も継続して研究中である.
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