2006 Fiscal Year Annual Research Report
極小力学系から生じる作用素環の分類と極小力学系の軌道同型について
Project/Area Number |
18740085
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
松井 宏樹 千葉大学, 自然科学研究科, 助手 (40345012)
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Keywords | 極小力学系 / 軌道同型 / 作用素環 |
Research Abstract |
T.Giordano(オタワ大学教授)・I.F.Putnam(ビクトリア大学教授)・C.F.Skau(ノルウェー科学技術大学教授)との共同研究によって、カントール集合上の極小な同値関係の軌道同型による分類に関して、成果をあげた。カントール集合上の極小力学系の研究は、C*環論やそのK理論・タイリング空間の研究などと密接に関わっており、私はこれらの複合領域で研究を行っている。 Giordano・Putnam・Skauの3人による共同研究は1990年代から始められ、整数群がカントール集合に極小に作用している場合に、軌道同型による分類が確立された。また対応するC*環の分類も成され、強軌道同型という新しい概念も提案された。しかし階数2の自由アーベル群による作用の場合には、状況が飛躍的に複雑化してしまい、ほとんど進展の見られない状態が長らく続いていた。 私を加えたこの4名による共同研究は平成17年6月から始まった。平成17年度において私達は、階数2の自由アーベル群がカントール集合に極小に作用している場合に、長年の懸案であった軌道同型による分類に成功した。これはこの分野における1つのブレークスルーと見なされている。本年度はその成果を研究論文としてまとめるとともに、さらにその研究を継続し、任意の有限生成自由アーベル群がカントール集合に極小に作用している場合に、考察を広げた。これらの成果は、対応するC*環の分類やそのK理論の計算などにも応用されうる可能性を持っていると、期待されている。
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Research Products
(3 results)