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2006 Fiscal Year Annual Research Report

有機金属多核クラスターを基本骨格とする超分子化合物の合成研究

Research Project

Project/Area Number 18750053
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

中島 隆行  早稲田大学, 理工学術院, 助手 (80322676)

Keywordsコバルト / ニッケル / 金属多核クラスター / アミノアルコール
Research Abstract

優れた化学機能をもつ物質を設計し、その化学機能を発現させる素材として遷移金属錯体が利用されるようになってきた。遷移金属元素は、金属イオンの酸化数の変化をともなう電子機能、d電子の不対スピンに起因する磁気特性、電子遷移に基づく可視領域での色の変化などの特徴を有しており物質の化学機能における多様性の源となる要素を多く有している。これらの特徴を有する金属元素を一分子中に複数持つ金属クラスターは金属間の協同的相互作用により、単核の金属では起こり得ない特異な物性や反応性が発現することが期待される。申請者は、上記の研究目的に基づきジエタノールアミン類を配位子とする多核金属クラスターの合成研究を行ってきた。今回、3-[benzyl(2-hydroxyethyl)amino]-1-propanol(LH2)を配位子として用いることによりコバルトとニッケルの多核クラスターの合成に成功した。Co(OAc)24H2OとLH2をNEt3存在下、アセトニトリル溶媒中で反応を行った後、アセトニトリルとエーテルから再結晶するとコバルト20核の環状クラスターCo20L8(OAc)24(AcOH)4が得られた。一方、再結晶溶媒をメタノール/エーテルに変更すると、コバルト4核のクラスターCo4L2(OAc)2(MeOH)2が得られてきた。コバルト20核のクラスターの構造には、コバルト4核と同様の不完全キュバン骨格が見られることからコバルト4核をビルディングブロックとしてコバルト20核が生成されていると予想された。実際、コバルト4核クラスターをアセトニトリルとエーテルから再結晶を行うとコバルト20核が得られてくることが分った。また、Ni(OAc)24H2Oについても、同様に反応によりコバルト4核と同じ構造を持ったNi4L2(OAc)2(MeOH)2が得られてくることが分った。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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