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2006 Fiscal Year Annual Research Report

デンドリマーの構造特性を活かした均一系分子触媒の合成と機能開発

Research Project

Project/Area Number 18750074
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

藤原 哲晶  京都大学, 工学研究科, 助手 (30374698)

Keywordsデンドリマー / 均一系触媒 / ロジウム / カルベン配位子 / ヒドロシリル化
Research Abstract

本研究課題では,ナノメートルの分子サイズを有するデンドリマー触媒の合成とそれらの触媒機能開発に関する研究を展開している.平成18年度は,以下に示す成果を得た.2,3,4,5-テトラフェニルフェニル基を基本骨格とする剛直なデンドリマー骨格に着目し,これらを組み込んだ含窒素ヘテロ環カルベン配位子の設計と合成を行った.また,これら配位子を有するロジウム錯体の合成・単離に成功した.第1世代デンドリマー錯体に関して,その分子構造をX線結晶構造解析により明らかにした.その結果,剛直なデンドリマー部位は金属であるロジウムから遠い部位を覆う構造を有することを明らかにした.また,第2世代デンドリマーを有する錯体はその分子サイズが5ナノメートルにも及ぶことを,理論計算を用いた構造最適化の手法により明らかにした.これら錯体を触媒として,共役エノン類のヒドロシリル化反応を行ったところ,大変興味深い結果が得られた.共役エノンのヒドロシリル化反応では2つの生成物が得られる.この位置選択性は一般的に用いるシリル化剤により決まることが知られている.一般的なカルベン配位子を有する錯体を用いた場合は,主生成物の位置選択性はシリル化剤から予測されるものであった.ところが,剛直な2,3,4,5-テトラフェニルフェニル基を有する第1世代錯体を触媒として用いると,生成物の選択性は予測とは逆の選択性となることが分かった.第2世代デンドリマー錯体でも同様の傾向を示した.このように,剛直なデンドリマーを有するロジウム錯体が,ケトン類のヒドロシリル化反応においてそれぞれ特徴ある機能を発揮することを明らかにした(Chem.Commun.,2007,269).

  • Research Products

    (2 results)

All 2007

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Rhodium(I) Complexes with N-Heterocyclic Carbenes Bearing a 2,3,4,5-Tetraphenylphenyl and Its Higher Dendritic Frameworks2007

    • Author(s)
      佐藤広道, 藤原哲晶, 大洞康嗣, 徳永信, 清須純也, 辻康之
    • Journal Title

      Chemical Communications

      Pages: 269-271

  • [Journal Article] A Bowl-Shaped Phosphine as a Ligand in Palladium-Catalyzed Suzuki-Miyaura Coupling of Aryl Chlorides : Effect of a Depth of the Bowl2007

    • Author(s)
      太田英俊, 徳永信, 大洞康嗣, 岩井智弘, 岩澤哲郎, 藤原哲晶, 辻康之
    • Journal Title

      Organic Letters 9

      Pages: 89-92

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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