2006 Fiscal Year Annual Research Report
受容体活性化型チャネルの機能解明を目指したTRPチャネル拮抗剤の開発
Project/Area Number |
18750146
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
清中 茂樹 京都大学, 工学研究科, 助手 (90422980)
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Keywords | TRPチャネル / 拮抗剤 / アフィニティーラベル |
Research Abstract |
ピラゾール誘導体は容易に置換可能な官能基を複数有しており、数種類のモジュール(構造単位)から構成されている。これまでの結果から、置換基が異なるだけでTRPチャネルに対する選択性が大きく異なる実験結果を得ているので、様々な置換基構造を持つピラゾール誘導体を準備すれば、各々のTRPチャネルに選択的な拮抗剤が得られると考えられる。そこで、構造の異なる各モジュールに分割し、それらを有機合成で組み合わせることで様々なピラゾール誘導体を合成した。 阻害能の評価については、蛍光性Ca2+インジケーターであるFura-2を用いたハイスループットなアッセイを行った。TRPチャネルの活性(Ca2+流入量)は蛍光性Ca2+インジケーター(Fura-2)を取り込ませた培養細胞の蛍光変化から簡便に測定できるので、この方法を用いてピラゾール誘導体の阻害能を評価した。具体的には、各種TRPチャネルを培養細胞に過剰発現させてピラゾール誘導体を処置した。各種TRPチャネルを活性化できる刺激種を作用させた後の蛍光変化量をピラゾール誘導体の濃度依存的に比較することで阻害能・選択性を評価するという方法である。また、電気生理学法(パッチクランプ法)を用いてイオン流入量に対する阻害機構についても詳細に評価した。阻害能の高い拮抗剤については、TRPチャネルを発現するマウス由来の単離細胞に作用させて、nativeなチャネル活性も抑制できることを確認した。
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Research Products
(3 results)