2006 Fiscal Year Annual Research Report
放電プラズマ焼結による空隙傾斜材料作製法の確立とリン酸カルシウムへの応用
Project/Area Number |
18750178
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Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
川越 大輔 小山工業高等専門学校, 物質工学科, 助手 (80420008)
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Keywords | 水酸アパタイト / β-リン酸三カルシウム / 放電プラズマ焼結 / 空隙 / 人工骨 / 傾斜材料 / 焼結機構 |
Research Abstract |
リン酸カルシウムでの放電プラズマ焼結(SPS)法の焼結機構の解明がされていないこと、空隙をうまく利用して、SPS法の焼結を制御することに着目した研究が少ないことから、本研究では、SPSの焼結機構を解明し、そこで得られた結果を基にリン酸カルシウムの高機能な骨充填剤を作製することを目指した。具体的には、未解明であるSPS法の焼結機構を、塑性流動の観点から、次に、プラズマが発生するとされる空隙の観点から検討し、骨欠損部分への骨充填材料である臨床応用に優れた水酸アパタイトやβ-リン酸三カルシウムの多孔体および空隙傾斜材料を作製することを目的とする。 1.塑性流動に着目したSPSの焼結機構解明では、焼結体の相対密度および空隙の形状に寄与する加圧について考えるために、水酸アパタイトやβ-リン酸三カルシウムといったリン酸カルシウムを、種々の条件でSPSし、その時の等温収縮曲線、および焼結体の微細構造の検討から、SPS法における塑性流動の効果について検討した。 2.空隙に着目したSPSの焼結機構解明では、SPS法における空隙の影響を調べるために、まず成形体の空隙状態を変化させることを考え、水酸アパタイトの出発粉末を種々の条件で水熱処理し、粒子径、凝集性を変化させ、空隙径を変化させた。また、水酸アパタイトの出発粉末を種々の条件で仮焼し、異なる粒径を持つ粉末を作製した。これらの粉末を用いて一次成型体を作製し、それを用いてSPSすることにより、今後、空隙の影響を明らかにする予定である。
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